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生存権裁判

生活保護の老齢加算・母子加算廃止に対する広島地裁判決に関する声明

2008年12月25日 生存権裁判を支援する全国連絡会

 本日、広島地裁民事第3部は、生活保護を利用する高齢者、母子世帯が国によって廃止された老齢加算ないし母子加算の復活を求めて提起した行政処分取消訴訟において、厚生労働大臣の告示を受けて各自治体が行った保護変更決定の違法性を認めることなく、原告らの請求を棄却する判決を言い渡した。
 この間、政府・厚生労働省は、老齢加算及び母子加算の段階的な廃止を進めてきた。このことで、高齢者の生きがいと明日への生きる意欲を奪われ、孤独死を招きかねない状態に追い込まれている。母子世帯が日々の生活に困窮し、将来への不安に追い込まれ、子どもたちが貧困から抜け出し、十分に成長するための環境が奪われている。厚労省は、「段階的廃止」の理由として、低所得世帯の消費支出との比較をあげている。これを行うと、「健康で文化的な最低限の生活」の水準を限りなく下げることになり、国民の底抜けの貧困に陥ることになる。日本の一人親世帯の相対的貧困率は、アメリカを抜いてもっとも高く、母子加算の廃止を認めることは、日本が国際的な非難を浴びることになる。
 しかし、いま、我が国では、「ワーキングプア」と呼ばれる人たちが増大し、格差と貧困が急速に拡大している。すでに世界金融危機を契機とした大企業による「派遣切り」の嵐が吹き荒れ始めており、労働市場から放り出された人々が、住まいを失い、路頭に迷わされている。最後のセーフティネットである生活保護の役割は非常に重要なものとなっており、「骨太の方針2006」等に基づく社会保障費の削減政策に対して見直しを求める国民の声が日を追う毎に広がっているのである。「ワーキングプア」や失業者の暮らしを立て直すためには、いまこそ生活扶助基準の引き上げが必要である。
 このような状況において、本日の判決が、原告らの生活実態を踏まえて、老齢加算、母子加算を削減した保護変更決定の違法性を認めることが期待されていた。また、憲法によって保障された「健康で文化的な最低限度の生活」を定める生活保護基準の重要性を改めて確認し、社会保障費の削減政策を否定することも期待されていた。しかし、判決は厚生労働大臣の裁量を広く認めるもので、きわめて残念な判決であるといわざるをえない。
 私たちは、今回の不当判決に抗議するとともに、老齢加算、母子加算を復活させるために引き続きたたかうものである。加算の復活で、人間らしい生活の回復・保障と貧困の再生産をなくすべきである。また、私たちは、すべての国民に対して等しく「健康で文化的な最低限度の生活」が保障される社会の実現を目指した活動を継続していくことをここに強く表明する。

 
   
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