最高裁4訴訟(秋田、兵庫、佐賀、熊本)弁論
芯の通った判決を
2013年から3年かけて最大10%の生活扶助基準引き下げは違法と争っている生活保護基準引き下げ違憲訴訟は昨年6月27日、最高裁で勝訴判決が出されました。しかしその前に各高裁で原告敗訴となり最高裁に上がっていた、秋田、兵庫、佐賀、熊本の裁判の弁論が9月29日、最高裁第3小法廷で行われました。10月23日に判決が言い渡されます。(前田美津恵)
友の葬儀不参加
秋田の櫻田雄美(ゆきみ)さんは、「月に2000円減額され入浴は3日に1度、食事は1日1食の日もある。香典を出せず友人の葬儀に参列できず悔しかった。これが憲法で保障された基準か。53人いた原告が上告人は10人になった。ここに立てなかった人の願いも聞いてほしい」と述べ、「一刻の猶予もない。昨年の最高裁判決をなぞるだけでなく、文句なしの、芯の通った判決を」と訴えました。
食費を節約
兵庫の北風正二さんは「88歳になった。7万円ほどの保護費で必要な費用を引くと4万円しか残らず、これで日々の食費を節約しやりくりしている。高齢の原告がここまでしないといけないのか。私のような思いをすることのないよう判決をお願いする」と話しました。
給付の差別ダメ
兵庫の西村英二さんは「1日1500円の生活で、不十分な食事と寝るだけの生活。人間の尊厳が守られているのか。厚生労働省は最高裁判決をねじまげて追加給付に原告とそうでない者に差をつけたのは、生活保護法の平等に反する」と述べました。
佐賀の弁護士は「提訴から12年で原告24人中十数人が亡くなった。
その人たちの顔や声を忘れられない」と話し、栄養失調で自力では10メートルも歩けない原告の思いを代読しました。
熊本は桑波田敦さんと浅井勝也原告団長が弁論に立ちました。
浅井さんは「食費を切りつめる生活で170センチで体重が42キロまで痩せた。物価が下がったと基準を引き下げた。
物価高でどうしても生活費が足りない。最後の力を振り絞って陳述書を書き上げた」とすがすがしさも感じさせる陳述をしました。

(2026年10月25日号「守る新聞」)