埼玉・草加(そうか)生活と健康を守る会は、昨年の9月に30世帯で発足しました。1年で60世帯を超える会員数になり、9月の全国大会では新加入組織拡大賞を受けました。病気や仕事がなく困っている人たちの相談に親身にのり、会員を増やしています。今年6月にはあじさい班(20世帯)が誕生しました。
10月2日、あじさい班は16人が参加して、8回目の食事班会を、会の事務所で開きました。
会費100円とカンパで、料理人をしていたAさん(52)を中心に、鍋料理をみんなで手伝って作り、おいしくいただきました。
新聞を配りながら一声かけ安否確認
寿司職人だった黒肥地(くろひじ)貞利(さだとし)さん(61)は「糖尿病で目が見えなくなり、仕事ができなくなりました。生活と健康を守る会のおかげで生活保護を受けられました」と。今は「守る新聞」20部を配りながら、仲間を誘って、ウォーキングをしています。視力はもどりませんが、糖尿病はかなりよくなってきました。
「班のみんなの所へ週1回新聞を配りながら、一声かけ安否を確認しています。友だちや話し相手ができました」と喜んでいます。
北海道で左官屋をしていた安喰(あじき)伸(しん)さん(55)は、仕事がなくなり埼玉へ来てガードマンなどいろいろな仕事をしてきました。去年からそれもなくなり、電車のガード下などで寝泊まりをしていました。そのとき「生健会」に誘われ入会し、生活保護を受けました。「今はアパートにも入れて友だちもでき、楽しくやっています」と自己紹介をしてくれました。
以前、東京で入会していた加藤明子さん(仮名)は、「ここの会の人はとても親身になって話を聞いてくれるし、福祉課などにも一緒について行ってくださるので、とても心強く助かります。食事会もみなさんと和気あいあいと話ができ、元気が出ます」。
一人で解決できない問題 みんなの力で解決
班の立ち上げに尽力したBさん(65)は、「4月にお花見の会、5月にはメーデーに参加し、6月には食事会をして“あじさい班”が誕生しました。みなさんが、最初に会ったときよりずうっと元気になっているので、とてもうれしいです。一人では解決できない問題も、みんなの力で解決していくように変化しています」と話しています。
全国大会に参加した飯島政幸(まさゆき)事務局長(64)から、カンパのお礼と「新加入組織拡大賞」の賞状を広げての報告があり、全生連バッジのお土産が参加者に手渡されました。
会費の集金体制を話し合い、一人暮らしの会員も多いので、「これからも、楽しく食事会をしながら班会をしていこう」とみんなで確認しました。年内に100世帯にしたいとの抱負も出ています。
(2010年10月24日号「守る新聞」)
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