大分市にあるキヤノン大分工場から大量に解雇された派遣労働者たちは、労働組合をつくり、生活を守るために大分生活と健康を守る会に入会しました。2011年こそ、キヤノンに直接雇用をさせようと闘っています。
キヤノンを派遣切りされた大分生活と健康を守る会の会員たちは、雇用保険が切れたあと生活保護を受け、就職活動をしながら闘っています。
「2011年は労働者派遣法の抜本改正をさせ雇用を守る、雇用の創出、社会保障の充実の3点を勝ち取りたい」と平野孝治さん(48)。大分キヤノン・日研総業分会の分会長です。
「大分県労働局にキヤノンの『偽装請負(ぎそううけおい)』を告発した。公正な判断を出させ、キヤノンを早く話し合いのテーブルにつかせたい」と、西村健児さん(38)。
悩みを班で話し合い今年こそ自立したい
コトリ荘に入居した男女6人は、コトリ班をつくり班長を中心に活動しています。「今年こそ、仕事について自立したい」は、みんなの思いです。
班会では、「『会』があったので、今生きている」という声とともに、「アルバイトでも仕事がない」「『スキル(技能)を持たないあなたが悪い。自業自得(じごうじとく)』と言われる」悩みや、「ケースワーカーは誰でも同じ対応をしてほしい」「企業は国内に工場をつくり、県は雇用を生み出す地域密着型の企業の誘致(ゆうち)をして」と様々な要求も出ます。
「これは国の問題」「一斉地方選挙で、自分たちの権利を守るために投票しよう」と、政治にも目が向くようになりました。
親代わりで見守る大家さんも会員
そんな若者たちを見守る大家の佐藤さんご夫妻は、「自分の子どもと思っていますから」と言います。「会員さんを預るのに『会』のことを知らなくては」と、自ら入会もしました。
先の見通しが見えず笑うこともできないけれど、“みんなで今年も力を合わせて闘おう”と決意を固めています。
(2011年1月2日・9日合併号「守る新聞」) |