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国や東京電力に支援や保障、復旧の申し入れ 私たちの人生と美しい村を返せ 東日本大震災・原発事故被害対策 全生連5・19〜20行動

 全国生活と健康を守る会連合会は5月19、20日、「東日本大震災・原発事故被害対策 全生連5・19〜20行動」を行い、21都府県からのべ129人が参加しました。19日の集会では、大震災の被害状況や行政の人権侵害の実態を被災地の代表が告発しました。20日は、実態をもとに厚生労働省や農林水産省、国土交通省、東京電力と交渉をし、制度の改善などの要求を政府に突きつけました。

 5月19日の全体集会で松岡恒雄会長は、自ら4月に岩手・福島の被災地へ行った経験とともに、「政府や東京電力に対して、要求実現へ向けて実態や意見をぶつけて頑張ろう」とあいさつし、参加者を励ましました。

大津波で家も家族も町も失ってしまった

 被災地からの報告では、岩手県・遠野生活と健康を守る会の及川昇一さん(69)が、県内の被災地で支援やフリーマーケットを行ったことを話し、「生健会を強くしていきたい」と強調しました。
 宮城県生連からは、山脇武治県連事務局長が、水没した石巻市の状況を説明しました。石巻生活と健康を守る会の大場武彦さん(51)は、避難所の劣悪(れつあく)な衛生状態について話し、石巻市長が役所にある避難所にさえ全く顔を出さないことに対しても怒りをあらわにしました。
 津波で奥さんと長女を亡くし、長野県に避難している福島県の南相馬市原町区生活と健康を守る会の愛原学さん(67)は、3月11日は税金の集団申告に出かけていて難を逃れました。「悲しみ乗りこえて農業を復興したい。放射能については早く安心できるようにしてほしい」と話しました。
 千葉県からは避難所や行政の人権侵害について報告されました。

実態を要求持ちより政府に改善求める

 20日の厚生労働省交渉では生活保護や貸付金、国民健康保険などについて、「生活保護の申請権の侵害はしない」「国民健康保険の一部負担金の窓口負担の免除を申請していない場合は、さかのぼって支払う」などが確認されました。
 農林水産省では、福島県の飯舘生活と健康を守る会の佐藤八郎さん(59)が、「外に出て思いっきり深呼吸できない」と訴えるなど、具体的な実態をあげて交渉をしました。
 東京電力では、原発事故の被害についての謝罪があり、参加者は事故の早期解決などを強く求めました。
 今回の交渉では全体的に、国が被災者の実態とかけはなれていることが明らかになり、どの班も事態の打開を強く求めました。

(2011年6月5日号「守る新聞」)

 
   
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