東京都生活と健康を守る会連合会(都生連)は、5月30日、都庁第二庁舎ホールで対都交渉を行い、26単組から240人の会員が参加しました。午前が都営住宅関係(42項目の重点要求)、午後が福祉関係(47項目の重点要求)への切実な実態を突き付け、当局に要求実現を迫りました。
都側には事前に会員一人ひとりから集めた920項目の「私の要求」を提出(JR東日本や警視庁、日本郵政などにも送付)し、同時に5480人分の都政向け10項目の署名を知事室に、手渡しました。
午前中は都営住宅の重点要求への回答を受けたあと、各単組の会員が次つぎ発言。
都営住宅の募集早期にやります
「大震災を理由として中止した5月の都営住宅の募集を再開せよ」「都営住宅の募集書式(地図記載など)を簡潔なものに」「長年、介護してきた母親が亡くなり、都営住宅を追い出される59歳の娘さんに弾力的対応ができないか」「都営住宅に十数回も応募しても当らない」「エレベーターがなくて足の悪い住民は外出できず孤立している」「空き室がたくさんあるのになぜ募集をしないのか」「水道の蛇口(じゃぐち)をレバー式にして」など、発言者は力を込めて必死に訴えました。
都の都市整備局の回答は総じて「できない」「考えていない」という冷たいものでしたが、中止した都営住宅募集では「極力、早く実施したい」とか、申込書の様式の簡略化では「検討する」と答えました。
また、個別の住宅の不具合や、修理・改善の要求には「現地調査を行い、検討・対処する」とのことでした。
国に“医療券を医療証に”要望
午後は、当局からの回答のあと、会員から「国民健康保険が高い。低所得者が払える保険料に」「生活保護の申請書を出さない」「生活保護の医療券を持たず、歯痛で夜間診療を受けたら“勝手に行くな”と言われて、みじめだった」「緊急通報システム申請を却下された障害のある高齢者が亡くなった」「要介護認定が厳しくて、要介護から要支援になったのはおかしい」など、多岐(たき)にわたる要求が続出しました。
福祉保健局からは「生活保護法や実施要領、通知に沿い、不適切な事例は是正する」「都は医療券を医療証に改善するよう国に要望している」など前進的な回答もありました。
(2011年6月19日号「守る新聞」) |