岡山生活と健康を守る会は、子どもたちに「生きる力・学力」をつけ、「学びあう楽しさ」をわかってもらうために、高等学校教職員組合の先生方と話し合い、放課後週1回、公民館で「ひまわり学級」を始めることにしました。5月23日に開級式を東山公民館で開催しました。月曜日に子ども8人、親5人が集まり、楽しく学習をしています。
開級式の自己紹介で、「理科と図工は得意だけど、算数が苦手。かけ算の九九がまだ」「勉強ができるようになりたい」と子どもたち。
教えてくれるのは、元高校の田中博先生と元小学校の石川真佐代先生、石井信行先生。みんなは、校長の石井先生から名札と勉強のファイルを受け取りました。
その後は、大きな布の周りをみんなで持ち、乗った人を上に飛ばす“人間トランポリン”で、チームワークを強めました。
ひらがなの練習に子どもの目が輝く
この学級には、「日本語の読み書きができるようになりたい」「漢字の書き順を知りたい」と外国生まれのお母さんも参加。幼児を連れて来る人もいます。先生から「かわいい。連れて帰りたい」の声も。また、「分数を教えて」という世話係の人の声もあり、子どもを送(そう)迎(げい)するお母さんも一緒に授業を聞くなど、門(もん)戸(こ)を開いています。月謝は1人1000円、おやつ代や先生の車のガソリン代で、不足分は生健会から援助しています。
5月30日、けんしろう君(小1)はひらがなの練習に目を輝かせていました。耳の不自由なゆみさん(小5)は手話で朗読をしてくれて、見ていた大人は目をみはり、拍手喝(かっ)采(さい)でした。
「大きい数の千百万のところがわかりません」とちささん(小4)。先生に教わり全問できました。ゆりさん(小5)は「2×3=6と3×2=6は同じなんよ」とみんなに教えてくれました。
手書きの学級通信に子どもたちの様子が
子どもたちの様子は、毎週発行の手書きの学級通信に載ります。6月13日号には、「はるかさん(小5)新しく仲間に加わり自己紹介」「中学生のよしかず君の英語のノートはとってもきれい」「そら君(小6)元気に顔を見せ、学習に集中」と書かれています。ちささんは1番に来ておやつ出しの手伝いもしてくれ、先生からは「頼(たの)母(も)しい限り」と書かれています。
「ちさは日曜日からもうわくわくしているんですよ」とお母さんもうれしそう。
13日から来たひなさん(小6)は、「楽しかった。来週は弟も誘って来る」と意欲的。
学級では学校の宿題をし、4年生以上の一緒の勉強は、かけ算の九九を覚えること。先生は黒板に絵を描いて説明し、できた人はシールをはってもらいます。ひらがなの役目も習っています。「こんな難(むずか)しいことを低学年が短時間で習うの」とお母さんから驚きの声も。全員でわかりやすい「日本語の成り立ち」を学んでいます。
「もっと生徒を増やそう」とやる気満々の先生方、子どもも親も学ぶことが“楽しくて、楽しくて”しょうがありません。
(関藤香代子さん)
(2011年6月26日号「守る新聞」) |