三重県の津生活と健康を守る会は、全生連の10大要求にもとづいて、生活保護や介護保険、国民健康保険、教育、地域要求などで、毎月交渉を行っています。また津生健会は、この1年で会員・新聞とも、発足時の3倍に前進し、第38回全国大会では、組織拡大賞と連続通信員賞を受けています。こうした中で「会」が市民権を広げ、要求の実現した仲間が「会」の活動を担(にな)って頑張っています。(後藤照生(てるお)通信員)
「会」を信頼して父親も入会した
藤井 弘さん(50)
私は派遣労働の仕事で、収入も少なく生活費にも困る状態でした。最近では、国民健康保険料も払えず、保険証もありませんでした。
妻の病(乳がん)にも気付くのが遅れ、その治療費にも困っていました。親戚の人が松阪生健会の会員でしたので、津生健会を紹介してもらいました。
津生健会に連絡したところ、翌日、市の援護課へ行き、生活保護を申請し受理されました。いま入会し、妻は治療に専念できるようになり、命が救われました。
また、生活保護利用前の国民健康保険料の滞納分を市の担当課から請求されました。会に相談したところ、生活保護の利用中は保険料の支払い執行が停止されることを教えてもらい、支払いの誓約書(せいやくしょ)を破棄することができ、ホッとしました。
老人保健施設に入院中の父親に生健会のことを話したところ、「そんなに親切な、面倒見のいい会なら、自分も入る」と言って入会してくれました。
仲間たちの支えが生きていく励みに
海野(うんの) 泉さん(37)
私が生活と健康を守る会を知ったのは、2年ほど前でした。知人に紹介してもらい入会しました。
私は母子家庭の母親で、子育てと仕事の両立に苦しみ、抑うつ状態になり、生活保護を受けるようになりました。
生活保護の受給者ということで周りから理解してもらえず、偏見と差別を強く感じていました。私自身、生活保護を受けている自分はだめな人間だと思い込んでしまい、自分自身を責めていました。
でも入会して会員の方々と知り合うようになり、みんなそれぞれ自分の場所で一生懸命生きているんだと思えるようになりました。会の勉強会や毎月の交渉(保護課や国保課、教育委員会など)に参加して、生きる勇気と知恵をもらっています。
いま、一人で悩み視野が狭くなっていた自分に気づき、仲間と福祉や行政のことを学んでいるところです。一人で解決するのが難(むずか)しい時も、会員の方々から支えられていることが、私の励みです。
(2011年7月24日号「守る新聞」) |