10月20日から21日、宮城県石巻生活と健康を守る会は同県大崎市の鳴子温泉で「再会を喜び合うつどい」を行い、35人が参加しました。「つどい」では、久しぶりの集まりということもあり、家族単位の参加も目立ちました。東日本大震災以来初めて行われたこの「つどい」に、編集部も同行しました。
「つどい」は、東日本大震災から半年以上が過ぎて、日頃の活動や生活の労苦をねぎらうために8月ごろに計画されました。時期は役員会でも議論が交わされましたが、避難所が閉鎖し、みんなの落ち着く先が決まる10月以降に行うことが決まりました。
肩くんで歌って踊る 再会を笑顔で喜ぶ
当日は、石巻市内で集合し、目的地へ向かいました。途中、鳴子峡へ立ち寄って、おみやげの購入や色づいた紅葉や峡谷から見える景色を見て楽しみました。
ホテルでは、温泉などを堪能(たんのう)。宴会で宮城県生活と健康を守る会連合会の山脇武治事務局長は、あいさつで震災での生活の苦労と「会」の発展について話された後、乾杯で始まりました。
きのこなどの地元のおいしい秋の料理に舌鼓を打ち、全員に賞品が当たるくじ引き、カラオケでは参加者同士で肩を組みながら歌って踊って大いに盛り上がりました。
むりやり自立をさせる行政のひどい人権侵害
参加者のほぼ全員が今回の大震災で被災しました。3月11日当時の状況や今の生活実態が語られ、「津波で家が流されて、仙台にいる親族の家に身を寄せていた」「仮設住宅のある場所が駅やスーパーがある繁華街から遠くて行くのに不便」など出されました。
石巻市の現状も「行政は何も助けてくれない」「身体的・経済的にも自立ができない状況なのに、むりやり自立させられようとしている」など人権侵害も挙がりました。
日野仲子さんは「つどいをきっかけにして会員・読者を増やしたい」と述べ、今回の幹事の大場武彦さんは「何とか本番にたどりつけてよかった」と話しました。参加者の多くが「震災以来久しぶりに再会した」「楽しかった」と笑顔で再会を喜びました。
(2011年11月6日号「守る新聞」) |