10月30日、「なくせ!原発10・30大集会」(同実行委員会主催)が、福島市「四季の里」で開かれました。参加者は、47都道府県すべてから1万人以上(全生連から130人以上)。国や東京電力の責任を追及し、「原発がなくなる日まで頑張ろう」の意思を固めました。(小古間ゆりか記者)
「もっと外で遊びた〜い!」「プールに入りたかった!」「砂場で遊びたい!」、舞台から思いのたけを叫ぶ子どもたち。参加者は頭の上で大きなマルをつくって応えます。
「福島の未来は、この子たちにかかっている。この子たちの未来は、私たちにかかっている」と訴える若いお母さん。「なくせ! 原発」の思いで会場が一つになりました。
●知恵と力合わせ原発をなくそう
第1部では、震災を乗り越えた東北各県の民俗芸能が披露されました。子どもたちが打ち鳴らす福島・川俣(かわまた)町の山木屋(やまきや)太鼓、川俣生活と健康を守る会の菅野理沙さん(13)・裕二君(11)姉弟も熱演。「1万人を超したことに感動」「こういう集会の人たちの前で叩けた」と喜んでいます。
第2部冒頭で呼びかけ人があいさつ。楢葉(ならは)町の住職・早川篤雄さんは、「全面賠償させ、すべての原発をなくすまで知恵と力を合わせよう」。会津若松市の片岡輝美さんは、「3歳の子が保養で兵庫県に行って、砂場で『ここのお砂はさわっていいの』と聞く。この言葉を言わせる責任は、いったいどこにあるのか」と訴えました。
「この事態をつくった国と東京電力に果敢(かかん)に挑戦する」と、浪江町の馬場有(たもつ)町長。「全村避難した。ふるさとを取り戻すために頑張る」と、飯舘村の菅野典雄村長。
福島県農業協同組合中央会の庄條徳一会長、佐藤栄佐久前福島県知事、国会議員も決意を述べました。
●脱原発の熱い思いが伝わる
「こんな集会は初めて」と福島市生活と健康を守る会の矢吹政司さん(48)、「町長さんたちの話は心に響き、1万人の脱原発の熱い思いが伝わってきて頼もしく感じた。福島県人として感謝したい」。
自分から「行く」と名乗りをあげた青森・八戸(はちのへ)市の生存権裁判原告・板橋アイさん(78)は、「とにかく元気をもらった」とパレードも歩きました。東京・青梅「守る会」の中川原利弘副会長(70)は、3人で生存権裁判署名を会場で訴え、「生存権守れ」の思いを参加者と共有し300人分を集めました。
「“原発なくせ”の声を、日本へ、世界へ発信する大きな1歩」と、福島・喜多方生健会の酒井宏和さん(68)は確信しています。
(2011年11月13日号「守る新聞」) |