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愛知・豊橋 人生教室 日本語教室 知る楽しさ 人と話せる幸せ見つけた テレビ放映に“がんばって”の声

 愛知県の豊橋生活と健康を守る会は、2年前から毎週、会員で元小学校教師の高木繁先生を迎え「人生教室・日本語教室」を開催しています。毎回8人から15人の老若男女が参加。2月14日には中部日本放送の「イッポウ」という報道番組が取材に訪れ、2度にわたり放映されました。「大事な活動をしているのですね。がんばって」と視聴者から声が寄せられています。5月8日、その後の教室を記者が訪問しました。(田中由利子記者)

 教材は新聞のクロスワードパズルのプリント。「1番のタテのカギの言葉のわかった人は?」と高木先生。「ハーイ」「ハーイ」と何人かが手を上げ解答。「先生、それはどういう意味?」と、突っ込んだ質問も飛び交(か)い、先生があわてて辞書を引く一幕もみられ、爆笑が起きます。
 みんなでパズルを解いた後は、ハガキに解答を書きます。「まだ住所が決まらないけど」と、初参加でホームレスの小林弘義さん(42)。大岩資朗さん(51)のアパートに一晩泊まり、生活保護の申請の予定です。
 漢字は1回に5文字ほど覚えます。この日は、小学2年で習う「何」の文字の成り立ちや意味を学び、書き順は手を振って練習します。「『何』を使う言葉を考えてみよう」と高木先生、あちこちから声が上がります。
 80歳の豆成葉子(まめなりようこ)さんは、「家庭の事情や病気で学校にあまり行けなかった。いつも不安で何とか字を覚えたいと思っていた。今はここに来るのが生きがい」と話します。

俳優奥田さんに背中を押され

 最近アルバイトを始めた澤村彰さん(45)は、顔も明るく積極的。テレビ局が取材に来た2月は、就職活動をしても受からず自信(じしん)をなくしていました。「生活保護を受けているのが恥ずかしい」とつぶやき、「離婚したが、子どもに会いにいけない」と落ち込んでいたのです。
 取材に来たのはホームレス経験のある奥田瑛二(えいじ)さん(俳優・監督)。「経験は財産になる」「弱気ではだめ」と叱咤激励(しったげきれい)しました。澤村さんは「奥田さんに背中を押された。仕事を見つけ、生活を安定させ、子どもにも会いに行くという目標を持った」と語ります。
 石澤利明さん(56)は両親が早くに他界し、親類の家を転々とし、最後は児童施設(当時は孤児院)に。「小学校は何度も転校し、施設では高校進学も認められず、勉強はあきらめた」。しかし、派遣の仕事で中国人と知り合い、中国語を8年間独学しました。今では、すらすらと読み、白板に中国語で「記者歓迎」の長文を書いてくれました。

人生見通す力をつける

 高柳大太郎会長は、「生活保護の申請用紙を書くのに、漢字が書けない人やひらがな・カタカナもおぼつかない人もいた。就職活動にも影響し、役所からの通知も読めず、人間関係がつくれず、自立した人間としての普通の生活も確立できない」「その人が知っている文字で、歩んだ人生の変化がわかる。文字を知って生活を切り開き、人生を見通す力をつけるため“人生教室”と名づけた」と。高木先生も「教えるより教えられることの方が多い」と言います。
 “ここに来ると知らないことを知る楽しさ、人と話せる幸せがあり、元気になる”―参加者の共通した思いです。

(2012年5月27日号「守る新聞」)

 
   
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