各地の生活と健康を守る会では日ごろ、班で住民・会員から出されたさまざまな要求を話し合い、みんなで実現し喜ばれています。山口県・山陽小野田生活と健康を守る会のパンヂー班と、横浜市・港南区生活と健康を守る会のゆりの木班の取り組みを紹介します。
生活道路に手すり
視覚障害者も安心
山口・山陽小野田 パンヂー班
山陽小野田生活と健康を守る会・パンヂー班の松原春代さん(74)から、班会で「家からバス道に出るまでの坂道に、手すりがほしい」との要求が出ました。松原さんは障害1級の全盲ですが、いつも明るく周囲に笑いをふりまいています。
大木千代子会長(72)と男性理事2人の3人で市役所に行ったところ、「その場所に利用する家が5世帯以上なければ応じられない規則がある」との回答でした。4、5年前から過疎化(かそか)が進み、現在は一人暮らしの松原さんの家だけです。
「それでは私たちで、作りましょう」と男性理事の2人が申し出てくれました。地主に承諾を得て、材料費は班の会員が自発的にカンパ。工具などは賛助会員が提供してくれ、全長20メートルの手すりが5月に完成しました。
松原さんは「理事と班のみんなに感謝してます。この班の仲間で嬉(うれ)しい」と、完成した手すりを何度もこすっていました。
(林 元子通信員)
公園の水たまりが改修
“衛生面でも嬉しい”
横浜市・港南区 ゆりの木班
横浜市港南区にある野庭(のば)中央公園は、夏まつりやスポーツ、子どもの遊び場として多くの人が利用しています。ところが、雨が降ると大きな水たまりができ困っていました。
ゆりの木班でそのことを取り上げ、4月16日、港南土木事務所へ改善を求めました。対応した係長は「自治会などから改修の要望は出ていませんが、改修する方向で担当に伝えます」と約束をしてくれました。
要望した日の翌々日には業者が来て、排水溝の掃除や水のたまる部分への土入れを行いました。対応の早さに驚きましたが、係長から電話があり、「あくまでも応急措置で、本格的な改善は今後、予算を取ってやりたい」とのことでした。
土木事務所にも出向いた伊藤勝美さんは、「近くにブランコや滑(すべ)り台があり、子どもが日ごろ遊んでいる。衛生問題からも改善されたことは嬉しい」と話しています。
ゆりの木班では、水たまりをなくす抜本改善を、7月に港南区生健会が区長あてに出す要望書に盛り込むことを決めました。
(関 美恵子通信員)
(2012年7月1日号「守る新聞」) |