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人に優しい新潟駅南口に バリアフリーの安心社会を 私たちの声 市政に届く 新潟・米山班

 「要望項目のうち9つが実現」「やっぱり声にして出さないと」「1回目の調査は楽しかったけど、2回目はきつかった。だけど要望書ができた。細かく調査したかいがあった」―。新潟生活と健康を守る会・米山班は、だれもが安心して暮らすことができる街づくりに向けて、再開発により様相が一変した新潟駅南口周辺の歩道などを調査。その結果や改善要望をまとめて市と交渉し、9項目で要求を実現しました。思った以上の好感触、手応えに「やればやっただけのことはある」と満足感を深めています。(清治のり子さん)

 きっかけは4月の班会での、視覚障害を持つ会員の「新潟駅南口付近は、目の不自由な人にとっては非常に歩きにくく、危険が多い」という発言でした。すぐにみんなで話し合い、「それじゃ調査しよう」ということになりました。
 新潟駅南口は、かつては裏口的な存在でしたが、再開発により商業施設や集合住宅が増え、環境が様変わりしています。しかし、開発スピードに周辺整備とバリアフリー化が追い付かず、障害者や高齢者の日常行動が不安視される現実もあります。
 班会でそれらが話題になり、健常者ではつい見過ごしがちな問題点が、いくつも明らかになりました。点字の「止まれブロック」がなかったため、視覚障害者が歩道を踏み外すという事故があったことも分かりました。

現地を調査し問題点チェック

 5月7月には第1回現地調査。手すりが途中でなくなっていた階段があり、エレベーターの行き先ボタンは点字表示なし。点字ブロックの上に駐輪していた自転車もありました。これでは不安でたまりません。安心・安全で優しい街づくりのために市と交渉ということになりました。
 目で見て分かりやすい要望書で交渉するために、7月7日は約2時間、カメラを片手に再調査。問題個所を撮影しました。
 7月18日に班の代表4人で、新潟市中央区建設課と交渉。同課の2人が丁寧に対応してくれました。
 要望は点字ブロックの整備・改修、階段の手すり整備、トイレ新設など全部で22項目。初めての行政との交渉に、目を輝かせて臨みました。地図を広げながら、要望書の文書や写真と照らし合わせて符箋(ふせん)をつけながら話し合い、調査で明らかになった問題点を説明し、改善を求めました。

改善は2年間でJRとも交渉へ

 つる系植物が歩道にせり出し、点字ブロックを覆(おお)っている箇所の改修は、「今週中にでも」との回答。思わず「おぅ!」との声が上がりました。
 区が改善を約束した9項目は予算の関係上、来年度までの2年間のうちに実施となりました。すでにいくつかが実行されています。
 要望項目のうち、東側通路やエスカレーターなどについては、JR東日本や民間業者の管轄ということが分かり、それらについては今後の課題となりました。行政のほか管轄企業との交渉を計画しています。

(2012年9月23日号「守る新聞」)

 
   
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