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クラブ活動費、生徒会費、PTA会費 就学援助足踏み 乏しい実施自治体 本紙調査

 全国生活と健康を守る会連合会(全生連)は10月1日、2010年度から新たに就学援助の支給対象に加わった「クラブ活動費」「生徒会費」「PTA会費」の新3項目の各自治体実施状況アンケート調査のまとめを発表しました。同日、これに合わせて文部科学省に、(1)2011年8月の準要保護世帯への交付税措置を導入した「通知」を市区町村まで周知し、新3項目実施を促進すること、(2)交付税措置を補助制度に戻し、受給者全員分を補助対象とすること、(3)武道費用負担は、必修科目としていることから、すべての保護者の負担をなくすこと―などの申し入れを行いました。(西野武記者)

 就学援助制度は、小中学生のいる家庭で、生活保護受給世帯と生活保護が必要とされる要保護世帯、それに準ずる生活困窮世帯が対象になっています。
 しかし、05年度から国の補助金が大幅に削減され、準要保護世帯については用途を限定しない交付税交付金に代わりました。そのため、地方自治体にその交付金の使い道の決定権が移りました。

「実施」は横浜市など多くの自治体「困難」

 文部科学省は、各自治体任せで、新3項目実施の詳細な調査を行っていません。交付税措置を補助制度に戻し、受給者全員分を補助対象とすることが求められます。
 全生連が、県庁所在地の市や政令指定都市52地域を対象に行った調査では、35自治体から回答を得ました。
 結果、「実施している」は、横浜市(3項目すべて)、秋田市・福井市・大阪市・高松市(いずれか)の5自治体(14・3%)にとどまりました。「実施を検討」と答えたのは、8自治体(22・9%)でした。「実施が困難」は、22自治体(62・9%)に上りました。申し入れに対し、文部科学省は、「補助制度に戻すことはとても難しい。財源の確保が現実的だと思う」と答えました。

国民を支える制度は国の責任で守って!

 文部科学省への申し入れに参加した野口将人全生連全国理事(43)は、「私には、中学1年生と小学5年生、3歳の保育園児の3人の子どもがいます。就学援助金は地方交付税に代わり、用途は地方自治体に任されているとのことでした。子どもにはいろいろ費用がかかるものです。私も一昨年までは、就学援助金を受給しておりましたが、援助金の支給があったことで非常に助かりました。国は何でも地方自治体に任せるのではなく、国民の生活の基礎を支える制度は、自らの責任で守ってほしいと思います」と、あらためて国が、自治体任せにせず、責任を持って対応することを訴えました。

表

(2012年10月14日号「守る新聞」)

 
   
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