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孤立死防止でさいたま市が作成 待望のガイドライン ライフライン事業者らと連携し早期発見へ

 さいたま市北区のアパートで今年2月に住民登録していない家族3人が孤立死したとされる問題などを受けて、さいたま市は10月3日、東京電力や東京ガスなど9事業者と連携協定を締結、孤立死防止ガイドラインを作成しました。さいたま協議会(さいたま市の大宮、浦和、与野、岩槻、桜区の生活と健康を守る会)や民主団体などの強い働きかけが、市を後押しし、実現しました。(西野武記者)

生活と健康を守る会さいたま協議会 実現に一役

 さいたま協議会(村上工代表)は、2010年に北区吉野町で起こった熱中症死亡事件を受け、東京電力埼玉支社に「ライフライン確保」を申し入れてきました。さいたま市役所には、「さいたま総行動実行委員会」を通じ、ライフライン使用料滞納者に対し、異常を察知した場合、事業者が福祉担当に連絡する体制をとるよう11年、12年と繰り返し要望してきました。

地道な要請が実る全国への波及期待

 今年2月20日に北区で60代夫婦と30代の息子の遺体が、死後1、2か月たって見つかりました。「会」では同月22日、痛ましい事件を繰り返さないよう、(1)ライフライン事業者との協議内容の開示、(2)これまでのライフライン事業者との通報実績と処置の開示、(3)機能していなかった場合その問題点の提示―の要望書を提出しています。
 大宮生活と健康を守る会の大金正三事務局長は「生活保護へのバッシングが強まる中、自治体キャラバン(市との交渉)を3回行いました。ガイドライン作成には、さいたま市の職員も好意的に頑張っていただき、立派なものができてうれしく思います。全国に広がることを期待します」と述べました。
 今回作成されたガイドラインの通報基準は、「郵便物が郵便ポストにたまっている」「同じ洗濯物が干されたまま」などの異変を事業者が察知した場合、24時間以内に区役所などに通報するよう期限を設けて求めています。

他の自治体からも参考にしたいの声

 さいたま市も、孤立死などの事態を重く見て「対策検討会議」で議論を重ねてきました。市の担当者は「各地の高齢者見守りガイドラインを参考に、事業者、消防士、医師にアドバイスを受け作りました。個人情報保護の兼ね合いで難しい点もありましたが、生命、身体の危険度の基準(外観、本人の主張、通報までの時間)を提示したのは、おそらく全国初めてでは」と語りました。
 「幸い、現在までガイドラインを利用して緊急に連絡が入ったという報告はきていません」「他の自治体からも参考にしたいという問い合わせがきています」とのことでした。
 同市は今年5月、九都市首脳会議(首都圏一都三県五政令指定都市)で、「行政情報のない要支援者の早期発見について」経済産業省および厚生労働省への要望活動も行っています。

(2012年11月11日号「守る新聞」)

 
   
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