全国生活と健康を守る会連合会(全生連)は9月1〜3日の3日間、14年ぶりとなる「全国要求運動交流会」を東京都内で開催、30県連3直単275人が参加して、情勢などの議論を深めました。初日の全体会は、安形義弘会長が要求運動の歴史について報告、梅崎勝副会長が問題提起しました。2日目は、14の分科会に分かれて討論。最終日は、中田進関西勤労者教育協会副会長の講演の後、辻清二副会長がまとめを報告。全員が運動の重要性を再確認して閉会しました。(西野武記者)
日本に争う権利の定着を
交流会は、8月からの生活保護基準引き下げに対し、他団体と協力して、1万件の審査請求を目指す大運動の中、開かれました。
初日の全体会で安形会長は、「生活保護改悪の実情と問題点、国民生活との関係を広く世間に訴え、長期にわたる国会前座り込み、全国からのFAX、『私の一言』を集中、全議員への訴えなど全生連の決意が具体化され、廃案に大きな役割を果たしました」と語りました。
会長はさらに、全生連の要求運動について触れ「あの厚労省でさえ『こうした運動をやっている団体は他にはない。全生連のみなさんは、地域の人たちと深く結び付いている。参考になる』と語っています」と紹介しました。「最後に悪政をやらせないためにも審査請求で日本に争う権利を定着させることが大切です。怒りを力に変えて頑張りましょう」と訴えました。
続いて梅崎勝副会長が、「社会保障改革推進法は、憲法25条を放棄した社会保障解体法です。あらゆる改悪を止めるために活発な議論をお願いしたい」と分科会で交流、討論してほしい点を問題提起しました。
1000世帯、新聞1500部拡大へ
2日目は14の分科会に分かれ、「国民健康保険」「公営住宅」「日常要求」「税」「教育・子育て」「高齢者」「生活保護」のテーマで討議を深めました。
「国保減免などの運動の弱体化」「公営住宅の自治体負担を求める」「共同墓所の規約資料で交流」「エアコンの電気代補助の要求」「審査請求1万件目指す」「車保有の問題」「税学習での実務援助者育成」「敬老パスの拡充」「買い物難民対策」「点在会員の独居老人見回り」など、多彩なテーマで、活発に討論。
3日目は、中田講師が「参議院選挙後の情勢と生活と健康を守る会への期待」と題し、社会保障をめぐる闘い、脅かされる生存権・憲法などについて解説。悪い情勢の中、「生健会」への期待が高まるとし、大きな視点ときめ細かい取り組みが必要と語りました。
最後に辻副会長が、9月の特別月間について「会員1000世帯、新聞1500部は、1単組3世帯4部拡大で実現できます」と締めくくりました。
(2013年9月15日・22日合併号「守る新聞」) |