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生活保護行政にメス 大阪市に全国調査団 橋下さん、おかしいよ 利用者無視の悪政 法律はそっちのけ

 違法な運用が法律より優先する大阪市の生活保護行政。それはさまざまな問題を引き起こし、申請・利用者を不安に陥れています。ひいては多くの市民にも悪影響を及ぼす手法にメスを入れ、改善を迫るために5月28、29日、生活と健康を守る会会員、利用者、弁護士らによる大阪市生活保護行政問題全国調査団(井上英夫団長)が現地入り。交渉では問題点の一部で市に誤りを認めさせ、担当者からは方針に対する疑問の声を引き出しました。(番匠 寛記者)

一部誤り認める

 「大阪市の生活保護行政の真の適正化を求める要望書」を提出した、29日午後の大阪市との交渉。数々の具体例を挙げて市の姿勢をただす中で、不備を認め、改善を約束する回答がいくつかありました。
 35年間も音信不通にしていた父親から子どもや孫への扶養照会がありました。「扶養義務の履行が期待できない者については、通知上も直接照会を行わなくてもよい扱い」(課長通知)にもかかわらず、一律・機械的に出されています。市は「明らかに(扶養が)期待できない人は対象から外す」と回答しました。
 133件が明らかになった介護扶助の自己負担。違法性は明らかで、市は「事実確認の必要があり、可能な限り調査」と答えました。
 法律では保護開始前の申請者には行えない助言指導ですが、大阪市ではそれがなされ、指導に従わないとして申請却下という事案が起きています。市は、週3回ハローワークへ行くなど具体的な数字を示して行うことは不適切と認めました。しかし、「助言指導書」そのものの撤回には、応じませんでした。
 劣悪な大阪市の生活保護行政の背景の一つに、ケースワーカー(CW)の実施体制があります。
 大阪市役所労働組合によると、厚生労働省の監査で毎回改善指導されているにもかかわらず、充足率は約6割。高齢世帯担当は300世帯以上を受け持っています。利用者に寄り添うことができないことに加え、専門性や経験の蓄積が進まず、対応力が低下しています。
 心身の疲れによる休職が顕在化していますが、休職者数の問いに対しては「把握していない」という無責任な返答でした。
 CWのあまりの受け持ち数の多さには、参加者一同から驚きの声が上がりました。

区役所とも交渉

 調査団は28日午前に学習会を開き、午後は4グループに分かれて、4行政区と交渉しました。
 夜は大阪市の生活保護を考える市民集会を開催しました。
 集会の冒頭、井上団長があいさつ。「命がますます軽くなっている。『年寄りや働けない人は死ね』というところまでいっており、劣等処遇の意識をつくりだしている」と述べるとともに「生活保護は全ての国民に関わるという理解が広がっている」との展望を示しました。
 29日午前は2グループで浪速、西成の両区役所と交渉しました。

利用者の声 人権を尊重してほしい
大正区 崎濱 正子さん

 病気で医者に薬を処方された時、区の担当者から「転売していないか」と言われた。まるで違法薬物の売人と言わんばかりの暴言で、人権侵害も甚だしい。また、担当者が変わるたびに、諸事情の説明を求められる。移動時にきちんと引き継ぎがなされているのだろうか。
 利用者の人権を尊重し、置かれた状況をしっかり把握した生活保護行政を進めてほしい。

区役所相談室 見上げれば監視カメラ
その狙いは萎縮効果?

 浪速区役所の相談室。天井を見上げるとそこには監視カメラが。そしてそのフロアには、生活保護不正受給の新聞記事コピーや注意書きなどが多数、貼り出されていました。
 区役所を訪れた生活保護申請・利用者はそれらを目の当たりにします。単なる庁舎管理のための機器とお知らせなのでしょうか。もし、萎縮(いしゅく)効果を狙ったものだとしたら、即撤去してしかるべき代物です。

(2014年6月15日号「守る新聞」)

 
   
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