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就学援助取組み活発 競争より子どもの貧困対策を 岡山市生活と健康を守る会

 長引く不況で就学援助の利用率は15・64%(155万人)と過去最高となりました(2012年度・別表)。言い換えるなら、6人に1人の子どもは就学援助がないと義務教育を続けることができない状態です。43年前、「義務教育完全無償化をめざす市民会議」を結成し、毎年就学援助の集団申請に取り組んでいる岡山市を取材しました。
(堺田三和記者)

進む貧困

 6月4日、岡山市生活と健康を守る会を含む「義務教育完全無償化をめざす市民会議」は、市内勤労者福祉センターで、集会を行いました。集会では岡山県生活と健康を守る会連合会の大西幸一会長が主催者あいさつを行い、記念講演で元横浜市立大学教授の中西新太郎氏が「いま子どもたちの世界に何が起こっているのか」と題して講演を行いました。
 大西会長は、岡山県の教育について、伊原木県知事が「37位の学力テストを2016年までに10位に」「不登校も10位に」するとして、100万円の奨励金で各学校を競争させるなど競争と管理の県政が推し進められていると報告。私たちは教育に責任を持っている。「国連人権A規約13条」の解除と「子どもの貧困対策法」が制定されたことを力に、さらに団結して頑張ろうと呼びかけました。
 中西氏は、貧困が進み、子育て家庭の貧困が深刻さを増しているが、一見周囲からは見えにくい状況にある。一方、学校では学力テストに象徴される競争が導入され、さらに収入格差により低年齢化を帯びていることがいじめなど子どもの人間関係に影響を及ぼしている。
 子どもにとって安心できる場所として、地域にこのような就学援助運動など子育ての共同拠点があることが重要と話しました。

集団申請

 全体で68人の参加者は、就学援助を生活保護基準の1・5倍にすることなどの決議を採択しました。集会後、市役所で就学援助の集団申請を行いました。
 集会に参加した小林幸恵さん(45)は「20歳の子を先頭に、子どもが3人。中学3年生の末っ子はサッカー部に入っているが、ユニホームやシューズなどで7万円ほどかかった。3人とも就学援助を利用してきたが、入学準備金や給食費など補助されて、とても助かった」と話しました。

毎年申請してます 加島谷しのぶさん(40)

 うちは共働きで、中学2年生から小学5年生まで3人の子どもがいます。岡山市の就学援助認定基準は4人家族で収入402万円、所得で267万6000円と低いため、受けることはできません。
 上の2人は中学生で年子なので5000円もするアルトリコーダーは、それぞれ購入。学校には、給食費と学習教材として毎月1万円ずつ納めなくてはいけません。
 部活動にかかるユニホームやラケットなどは2万〜4万円ずつかかります。
 小学生の息子には、市販のズボンを制服代わりにしたり、お下がりをもらって着せています。上の子とサイズが合わなくなり、3000〜4000円する給食服を購入するなど大変お金がかかり苦しいです。
 周りには、教育費のためにパートを2つかけもちするお母さんもいます。みんなが受けられるといいなと思います。申請は権利なので今年も申請します。

生活保護基準引き下げの影響ないはずが…
71自治体が縮小

 文部科学省は、下村博文文部大臣が調査を約束していた就学援助の調査を今月9日に発表しました。
 この調査は、昨年8月からの生活保護基準引き下げによる他制度(就学援助の認定基準)への影響を調べたもので、当初、安倍首相は「できる限り影響がないように対応を検討する」としていましたが、実際には、影響が出ていることが明らかになりました。
 調査によると、全国71の市区町村で就学援助の認定基準が引き下げられることが明らかになりました。6月10日付東京新聞によると、認定基準の引き下げが行われた東京都中野区では2013年に就学援助を利用した約3000人のうち200人程度が対象から外れる見通しです。

図

(2014年6月22日号「守る新聞」)

 
   
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