多彩な活動を繰り広げている生活と健康を守る会。きっかけはそれぞれですが、文化的な取り組みを行っているところが少なくありません。いろいろなことをやってみたいという日常要求が、これまでにはなかった諸活動を生み出し、バリエーションを広げています。また、会員の中には自慢の文化的趣味・特技を持つ人が大勢います。そんな話題のいくつかを紹介します。
きっかけは高齢化
埼玉 大宮・たけの子班
川柳教室や手芸などを行っている大宮生活と健康を守る会・たけの子班。そのきっかけは会員の高齢化でした。班会に参加できる人が4、5人にまで減少、「どうにかしないと」と話し合い、「高齢者が楽しめて健康、特に認知症予防につながる班会にしよう」という結論に。(1)全員が必ず発言できるおしゃべり会(2)手指を動かし、頭を使う手芸―などが始まりました。
(1)が発展したのが、「守る新聞」文芸欄常連の小弘子さんにお願いした川柳教室で、これまでに3回開いています。ほぼ全員が初心者ですが、作品提出者は第1回が6人、回を重ねる中で、新人が2人ずつ増えています。事前に作品を集め、班会で講評してもらっています。参加者の1人はお孫さんから「おばあちゃんすごい、と言われた」とうれしそうに語っています。
(2)はかなり頭と手指を動かさなくてはなりません。「脳トレ」としてやっています。材料費は毛糸の帽子のような例外もありますが、基本的に100円以下としています。
毛糸の帽子は販売。売り上げは生活保護裁判支援にカンパしました。
(大金珂恵子さん)
芸術、水彩画に挑戦
東京 板橋・徳丸班
板橋生活と健康を守る会・徳丸班は11月の定例班会で、水彩画に挑戦しました。「絵を描くのは小学校以来」などと話しながら絵筆を持ち、仕上がると「性格を表している」「初めてにしてはまあまあのできじゃないか」などそれぞれを批評し合いました。
10月の班会で「来月は水彩画の練習をしよう」となり、班長が見本の絵や画材を用意してくれました。参加者はそれぞれ好みの見本を選び、最初に鉛筆で下絵を描き、その上からサインペンでなぞりながら修正していきました。仕上げは絵の具。思い思いの色を塗って完成しました。
芸術に挑戦した後は情勢論議。いろいろな意見が出され、暴走政治にストップをかけるために、みんなで頑張ろうと話し合いました。
(嶋邨繁信通信員)
成果発表は文化祭
福島市
会員の文化的な取り組みや趣味を発表する場を設けているところもあります。その1つが福島市生活と健康を守る会。毎年、文化祭を開いています。今年で6回目となり、開催は11月2日。創立50周年記念として取り組まれ、会場の福島市音楽堂には100人を超える参加者が集いました。
トップバッターはリレートーク「私のメッセージ・ふくしまに生きる」。渡辺宏司さんが「私は夜間中学生」と題して発表しました。次は平成世直し5人衆が登場しました。拍子木の音と「とざい、とーざい」のせりふに合わせてステージに勢ぞろい。消費税増税、生活保護や年金の引き下げ、平和、原発問題をテーマに口上を述べながら見えを切ると、会場から大きな拍手が起こりました。
これらの他、マンドリン、ギター、オカリナ、歌(歌謡曲、民謡、合唱)、詩吟、舞踊、フラダンス、落語、マジック、健康体操など多彩なプログラムが繰り広げられました。
出演者には大きな拍手や指笛の音が集まり、客席では歌のリズムに合わせて踊りだす人もいました。
今回もステージと客席が一体となった、みんなが楽しめる交流の場になりました。
(安田稲子通信員)
(2014年12月21日号「守る新聞」) |