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少しでも快適・安全に 冬の暮らし守る 凍える日々にノー

 立春が過ぎ春とはいっても、それはあくまで暦の上でのこと。厳しい寒さの冬が続いています。困難がいっぱいのこの季節を少しでも快適で安全に過ごそうと、各地の生活と健康を守る会はいろいろな取り組みを進め、行政には冬季対策の拡充を求めています。住民と地域の暮らしを守る活動をいくつか紹介します。(番匠 寛記者)

 暖房や積雪地では屋根の雪下ろしなど、冬の暮らしは費用や手間がかさみ、その負担は生活を圧迫します。命に直結するだけに、低所得者に対しては援助が不可欠です。
 暖房費は家計に響きます。燃料としてポピュラーな灯油。今季は原油安で、資源エネルギー庁によると、1月の民生用価格全国平均(18リットル、給油所を除く店舗)は店頭1147円、配達1279円です。昨年より下がってはいます。しかし、依然として高水準で割高感が拭えないだけでなく、この先、上がらない保障もありません。配達してもらわなければならない人たちにとっては、配達料上乗せも大きな心配の種になっています。
 福祉灯油を求める運動が各地で繰り広げられています。
 積雪地に限られますが、屋根の雪下ろしも冬の困り事。年々増え続ける単身高齢者にとっては、やっかいどころか危険極まる仕事です。作業中に転落という事故が後を絶ちません。地域住民相互の協力には限りがあります。やはり行政の支援が必要です。

議会を動かす

福祉灯油に尽力

 福島県の郡山市生活と健康を守る会は福祉灯油実現に向けて、郡山市に国と県への意見書提出を請願。議会で採択されました。
 「会」の役員でもある議員(日本共産党)が紹介議員となって意見書を提出したところ、保守系議員からも「紹介議員になりたい」との話がありました。締め切りの関係で実現には至りませんでしたが、他会派議員からも「実現に向けて協力していきたい」との声が寄せられました。
 多くの議員が福祉灯油に強い関心を持ち、その必要性を実感していることがよく分かった請願採択(2年連続)でした。
 県は「財政上、困難」との態度です。「会」として福祉灯油実現に向けてあらゆる手立てを尽くします。

(朽木敏弘通信員)

 岩手県は「被災地福祉灯油」を今冬も継続しています。県議会で岩手県生活と健康を守る会連合会、岩手県生活協同組合連合会などによる請願を採択。市町村の意向も踏まえ、5年連続の事業(予算は約5000万円)となりました。
 事業内容は沿岸12市町村が低所得世帯などに灯油購入費を助成する場合、その経費の一部を支援するというもの。1世帯2500円を上限に、市町村の助成額に対し2分の1を補助します。
 対象世帯は高齢者や障害者、一人親で市町村民税非課税もしくは生活保護利用世帯となっています。

灯油は共同購入

新潟で長い歴史

 新潟生活と健康を守る会は灯油共同購入事業を行っています。歴史は30年を超え、利用者は多い月で60人ほど。平均で月40人ほどになります。
 自宅に配達という形の共同購入なので、価格は18リットル缶で店頭価格+90円+消費税とどうしても少し高くなってしまいます(エレベーターなど昇降設備のない集合住宅は、1階上がるごとに50円割り増し)。しかし、「買いに行けないので助かっている」「階段の昇降ができないので助かっている」「配達してくれるだけでもうれしい」となかなかの人気です。利用するために入会という人もいるそうです。
 (1)高齢(2)体が不自由(3)車など移動手段がない―などの事情を抱え、灯油を店舗で購入し、自宅まで運ぶことが難しい会員から「『会』で配達してもらえないか」という声が上がりました。
 要求を受け止め、取り組みが始まりました。(1)会員である(2)支払いは「会」が責任を持つ―ことを条件に業者と契約。利用者は代金を2か月滞納すると話し合いの上、購入停止となります。


最大6500円支給 長野市

やった!雪下ろしに補助

 長野市では長野生活と健康を守る会が冬季対策に取り組む中、住宅の屋根の雪下ろし費用補助制度が始まりました。条件を満たす自力での雪下ろし作業が難しい世帯に、最大6500円(1回の雪下ろしにかかった費用の2分の1以内)を補助します。
 対象となるのは、積雪量が多い中山間地域に住む市民税所得割が非課税で、(1)生計の中心となる人が60歳以上(2)生計の中心となる人が傷病者または心身障害者(3)母子・父子家庭(4)生活保護利用―のいずれかに当てはまる世帯。雪下ろし事業者に作業代金を支払った後、所定の手続きを経て、市から補助金が振り込まれます。

(2016年2月14日号「守る新聞」)

 
   
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