国は、生活保護など社会保障制度を次々に削減、国保(国民健康保険)税・料の国庫負担金を激減させ、「国保の都道府県化」を狙っています。国保税・料、介護保険料が「高すぎて払えない。生活が崩れる」といった多くの声が、全国の生活と健康を守る会に寄せられています。今年も「国保・介護のことなら生活と健康を守る会へ」と全国で取り組んでいます。秋田市と大阪・吹田市の運動を紹介します。
みんなで話し合い減免申請
秋田 班会や小集会で学習減免運動参加増やす
秋田生活と健康を守る会は、3月の税自主申告運動の後に、4月に市営住宅家賃や介護保険料減免の集団申請(20人前後)を、5月には固定資産税減免集団申請(60人前後)を、7月に国保税と介護保険料減免の集団申請(90人前後)を行っています。
班会や小集会などで会員や市民に呼びかけ、3月に行った税申告がその後にかかる税金にどのように影響するかを学習しながら、減免申請に参加する会員を増やし、7月が減免運動のピークになります。昨年固定資産税減免申請で頑張った会員の声を紹介します。
実態訴えて全額減免に
田五郎班の高橋初子さんは、毎年固定資産税減免の集団申請に参加し3割減免になっていました。
今回の減免申請では、別居している娘さんの経済的援助(孫の学費など)のため年金担保に借金をしており、その返済で自分たちの生活が大変になり固定資産税を払う余裕がないことを申請のときに強く訴えました。その結果、全額免除となりました。
高橋さんは、「守る会の運動として毎年減免申請をしていましたが、夫が仕事を辞めてから収入が減り3割減免になっていました。今回借金返済のため年金の支給額が大きく減らされ、その事情を訴えたら全額免除になりました。国保税の支払いも残っているので、その相談もしたいと思っています」と大喜びでした。
(小野浩樹通信員)
大阪・吹田 国保料の通知が届く6月中旬に「相談会」
吹田生活と健康を守る会は、国保料の決定通知書が届く6月中旬以後、国保料の減免申請を中心に「なんでも相談会」を5か所で開きます。2万枚のビラをまく準備を進めています。これを前にして5月下旬に会員の小集会を行ってきました。
5月23日には、北ニュータウン支部の林林之助(はやしりんのすけ)さん宅に8人が集まりました。久しぶりの集いでした。新しい会員さんもいたので、自己紹介を兼ねながら最近の暮らしの実態を出し合い、交流しました。
「神戸の震災で家も財産もなくしてこちらに来た。いま夫婦とも国民年金で暮らしている」「遺族年金だけで生活している。毎月貯金を崩してやっているが、限界に近付いている」「高齢化で会員も少なくなったが増やさんとあかんな」―。
「『守る新聞』5月22日号8面に大津のランチサロンの記事が出ていたが、工夫をして集まりを持つ機会を増やさんとあかん」「今度の選挙は戦争法廃止、安倍首相はやめよ、の選挙。野党共闘が進んで政治を変える展望が持てるようになった」など、次から次へと話が飛び出す楽しい集いになりました。
5月24日には、中央支部の松田芳子(まつだよしこ)さん宅に5人が集まりました。お互いに顔は知っていましたが、「生健会」としてリラックスして話すのは初めてで、本音で話し合えました。貧困や国保、介護、マイナンバー、平和のことなどを気軽に話しながら、今度の選挙は大事になっていることを確認し、またこんな機会を設けようと話し合いました。
(菅野雅之さん)
(2016年6月5日号「守る新聞」) |