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神奈川・相模原市生活と健康を守る会 “貧困ビジネス”の犠牲者救済に全力

 貧困ビジネスが社会問題になっています―。折も折、神奈川県相模原市で、ホームレスなどを自分の所有するアパートに住まわせて、生活保護を受けさせ、通帳、印鑑まで「管理」の名目で取り上げるなどした、悪徳業者が詐欺罪などで逮捕される事件が起きました。相模原市生活と健康を守る会は、この悪徳業者のアパートの入居者から以前から相談を受けており、今、福祉事務所を巻き込んで救済のために奮闘しています。(西野 武記者)

一事件でなくこれは社会問題

 相模原市生活と健康を守る会は6月8日、貧困ビジネスの被害者で、現在もその物件に居住している生活保護利用者を集めて、事件に対する対策会議を開き、今後の対応を話し合いました。
 対策会議に参加した居住者は、「憎しみしか湧かない。入院した際、やっていけないと相談したが、きっぱり断られた。この男は、大型店で廃棄するパンをもらってきて配った。豚のえさと同じだ」「生活保護費を普通に受け取れると思っていた。だまされた」「貧困ビジネスそのもの。これから頑張りたい」などと窮状を訴え、怒りをあらわにしました。
 相模原市「守る会」は昨年12月25日に、4つの福祉事務所長と地域福祉課長と居住者で話し合いの場を持ちました。
 居住者たちは、「容疑者に預けた生活保護費の受給証にある夜間休日医療券の再発行を」や「生活保護費は銀行振り込みでなく自分たちが直接取りに行きたい」などを訴えました。しかし、市はなかなか重い腰を上げようとはしませんでした。

注意のチラシ作らせる

 今年2月19日、市は、福祉事務所に貧困ビジネスの入居者に対するアパートからの転居指導強化の「指針」を出し、生活保護利用者に「トラブルに巻き込まれないように契約内容をよく確認しましょう」のチラシで、貧困ビジネスに対する警戒を呼びかけるようになりました。2月末には、容疑者に指導もしています。「守る会」も、話し合いを持ちましたが「営業妨害だ」と強硬な姿勢を崩しませんでした。市が容疑者に改善を求めた指示書の履行期限が5月18日でした。履行されない場合は、市が対応をする段階だったのですが、その途中で再逮捕されました。
 菅野通子事務局長(74)は、「転居したい人は、すべて出してあげたい」と決意しています。
 「守る会」は、相模原市と4つの行政区の福祉事務所に対して、「転居を希望するすべての居住者を救済する措置を取ること」を要請し、実現のために全力で活動しています。


事件の概要

生活保護費横領容疑でアパート所有の男逮捕

 神奈川県相模原市で、所有するアパートの入居者の生活保護費を着服したとして、不動産会社社長の男が神奈川県警に再逮捕されました。男は、相模原市などにアパート12棟54部屋を所有。常時40〜50人の生活保護利用者を住まわせていました。生活保護受給者の通帳を管理し、アパートから出て行った後も口座に振り込まれた生活保護費を着服していました。
 男は、入居者と一緒に福祉事務所へ生活保護申請に同行。通帳や印鑑を預かり、生活保護費を代理受給する「金銭管理契約」を結んで、入居者には1週間5000円の現金を渡していました。同容疑者は5月10日、入居者になりすまし入居者名義の通帳を作り、金融機関からだまし取った詐欺罪で逮捕されていました。

(2016年6月26日号「守る新聞」)

 
   
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