2月18日、白新線・東新潟駅に待望のエレベーターが設置されました。2007年3月14日に、東中野山班など駅周辺の班と新潟生活と健康を守る会が、JR東日本新潟支社、新潟市に申し入れてから10年目の朗報です。
階段が急で危ない
妊婦・高齢者から
東新潟駅は新潟駅から1つめ。駅周辺には600戸の公営住宅があり、住宅街が広がっています。高齢者施設「シルバーピア石山」がつくられ、公営住宅の建て替えと合わせて商店街も整備されてきました。
早くから「駅にエレベーターをつけてほしい」との声が住民から上がっていました。
妊婦からは「駅の階段は急で足を踏み外すのではないかと心配」、高齢者は「膝(ひざ)が悪く、駅は階段があって利用できないためバスを利用しているが、バス代は電車の2倍も高いので大変」。障害者からは「利用できない」との声が守る会に寄せられました。
喜びの声が広がる
「ありがとう」のお礼も
新潟守る会では、地域の班と相談し、班会などでも話し合い、エレベーター設置運動を呼びかけたチラシを作成し、地域に配布しました。2007年にJR東日本新潟支社、新潟市に申し入れを行いました。地域の医療生協や共産党にも呼びかけ、署名運動を展開、新潟市に繰り返し申し入れを行い、各町内会長にも働きかけました。
喜びの声が広がっています。エレベーター設置を知った視覚障害者が「事前に状況を知っておきたい」と駅を訪れ、駅員が丁寧に案内をしました。「試しにエレベーターに乗ってみた」と話す高齢者に、東中野山班の荻原フミさん(74)が「守る会とみなさんの10年がかりの運動で、ようやくついたんですよ」と声をかけると、「ありがとうございました。本当に良かった」の返事が返ってきました。
エレベーターは「自由に、安心して外出したい」との希望を乗せて動き出しました。
(吉田松雄通信員)
安心して出かけられる
新潟市・石山団地
平野菊次郎(77)
駅の改札口から入り、1番ホームから新潟駅方面へは車いすでも行くことができました。
しかし、新潟駅から戻る際は、電車が2番線につくため線路を渡る必要があり、階段を上り下りして渡り廊下を使わなくてはならず、それは車いすの人にはかなわないことでした。やむを得ず、4駅先の豊栄(とよさか)駅まで行って電車を乗り換え戻ってこなければなりませんでした。
エレベーターがついたので安心して、新潟に行って知人に会い、お酒を飲むことができます。本当に良かった。
(2017年4月9日号「守る新聞」) |