安倍政権は学校法人「森友学園」への国有地格安払い下げ問題に幕引きを図ろうと躍起です。地元の豊中生活と健康を守る会・甲斐修児事務局長から通信をいただきました。
国民の財産値引き
税金のムダ遣いだ!
安倍政権を揺るがす『森友学園』問題―その国有地は、私たちの事務所のある豊中市庄内地域です。2月中旬より4野党の共同した国会での追及以来、現地はマスコミによる地上と上空からの取材と見物人で騒然とする日々が続きました。その中での税運動となり、参加者の多くは「自分の税金はどうなるのか」よりも『森友学園』問題が話題に。
「私たちの財産である国有地がタダ同然で処分される、形を変えた税金のムダ遣いおかしい」「小学校の真向かいの豊中市が公園としている国有地は、14億円もしたのに何でや!」「森友学園と安倍首相夫人がどう関係しているのか」など、参加者から次々と質問や疑問の出される相談会が連日続きました。
小・中学校統廃合の案
なぜ学校建設を容認
実は、森友学園のことは、昨年から地元では問題となっていました。
この庄内地域では、小学校6校と中学校3校を統廃合し、複数の小中一貫校を建設する計画を豊中市教育委員会が発表。地元では子どもの通学路や放課後の部活のこと、一貫校で子どもの教育は良くなるのかなど疑問や不安もあり、市内の他団体と『庄内地域小中学校統廃合を考える会』を結成、独自の地域説明会を開くなど取り組みをすすめています。
その中でも、子どもが少ないからと小・中学校をなくす一方で、当初名誉校長に安倍昭恵夫人が就任し、全生徒に教育勅語を暗唱させる特異な私立学校の建設を、この庄内地域になぜ行政が認めるのか不思議に思っていました。
その謎も今回の件で明らかとなり、同時に戦前を彷彿(ほうふつ)とさせる驚くべき幼児教育の実態も公表され、政治だけでなく教育の在り方も問われています。
新たに怒り強める
安倍政治を許さない
今、多くの会員は「ゴミ処理で8億円もかかるダンプを見たことない」「大阪府はなぜ認可基準を緩和したのか」「安倍夫人をはじめ政治家の関与があったのか」の疑問に応えるのでなく、必死に安倍首相を庇(かば)う安倍政治を支える勢力と、それに手を染めている大阪の『維新政治』に苛立ちと新たな怒りを強めています。
4月13日、「考える会」で「『森友学園』問題糾明を」と庄内駅前で宣伝行動を行い、会員も参加しました。
豊中生健会の仲田忠史会長(74)は「籠池泰典氏のみを悪者に仕立て上げて幕引きをすることは絶対に許せません」と話します。“真相を究明せよ”“安倍政治を許さない”の声を一層広げる決意です。
「森友問題」とは
籠池泰典氏が理事長をしていた学校法人「森友学園」が、小学校建設のために国有地を購入。9億5600万円が8億2200円値引きされ、1億3400万円に。籠池氏が「土の中のゴミ撤去代に」と言ったためです。国有地を管轄する財務局は未確認のまま。8億円の埋設物の処理にはダンプ4000台が必要とマスコミでは報道。しかしその形跡はありません。
土地購入に安倍首相夫人の昭恵氏の関与を裏付けるような証言があります。また、開校予定だった小学校は、昭恵氏が名誉校長に就任していましたが、この問題が発覚した後、辞任。
籠池氏は証人喚問で安倍首相から昭恵氏を通して100万円をもらったと証言。安倍首相は疑惑に答えていません。昭恵氏は証人喚問を受ける必要があります。
(2017年4月30日号「守る新聞」) |