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「債務整理中の人は非該当」削除へ

緊急小口資金の要件改善

とてもうれしい

埼玉県生活と健康を守る会連合会

 埼玉県生活と健康を守る会連合会(埼生連)は1月15日、昨年10月に提出した要望書に基づく懇談を県当局と埼生連37人の参加で開催しました。要望項目は、県営住宅、国民健康保険、生活福祉貸付金、生活保護の20項目で、丸1日をかけた懇談です。その中で、懸案だった不当な生活福祉資金の貸付拒否問題で、埼玉県社会福祉協議会(県社協)が「貸付要綱」を改訂したことが分かりました。(大金正三通信員、高藤登喜恵通信員)

 4年前の2015年、さいたま市大宮区に住む山田明子さん(仮名、当時56歳)は金融機関に勤務していましたが、重度の認知症の父親(同90歳)の介護と、母親(84)の交通事故で離職しました。
 本人もうつ状態となり、父の年金だけが頼りでした。年金から数万円が債務支払いに費やされていたので、蓄えが底をつき明日の食料にも事欠く状態になりました。

「貸付非該当」口実

門戸開かず生活苦に

 やっと探し当てた職(東京)に就くにも交通費を払えず、生活福祉資金の「緊急小口資金10万円の貸付」を同年11月に、さいたま市大宮区社会福祉協議会に申請しました。
ところが、さんざん生活保護申請と同様の調査を受けながら、「緊急生活福祉資金貸付事業実施要領」第4条に、貸付非該当として「債務整理中および債務整理の弁済が終わっていない場合」があるとして、父親が債務整理中であることを盾に貸し付けを拒否しました。
 会員の善意の支援で事なきを得ましたが、一家心中直前の状態でした。
 その後、今日まで生活福祉資金の主旨にそぐわない対応に対して「貸付非該当をもって門戸を閉ざさないでください」と毎年、さいたま市社協、県社協、さいたま市長にも要請してきましたが、動きませんでした。

埼玉県を指導する

全生連中央行動で回答

 全生連の中央行動に参加し、厚生労働省に改善を求めてきました。17年8月22日の交渉では「債務整理を一律にだめとはしていない。個別状況を勘案することが必要」と回答。
 昨年11月の中央交渉では、「債務整理中を理由に一律に貸し付けない運用は誤りである」、「埼玉県を指導する」と回答したのです。
 埼玉県の担当者は、私たちの要望に対し、「県社会福祉協議会のパンフレットから貸付非該当事由として、債務整理中、および債務整理後の返済が終わっていない場合の記述を、平成30年12月14日に削除し、ホームページで公表している」と回答。要望の実現に大きく踏み出しました。
 その回答に私たちは一瞬耳を疑い、再度、聞き返したほどでした。今後は各社協に周知が徹底され、運用が適切に行われるよう、見ていくことが求められます。後日分かったのですが、厚労省から指導が入ったのです。
 山田さんは父親がその後亡くなり、浦和に転居して母親の介護をしながら、生活保護を利用した生活を送っています。
 山田さんは「あのときは本当に悲しくて苦しかった。今回のことで私のような人が助かるなら、とてもうれしい」と語っています。


生活福祉資金緊急小口資金とは…
 低所得者や障害者、高齢者が生活や仕事で「独立生活」するための費用として貸し付ける制度です。厚生労働省通知「生活福祉資金の貸付について」の別紙「生活福祉資金貸付制度要綱」に基づいて、都道府県社会福祉協議会が行うものです。この貸付の中に緊急小口資金があります。「緊急かつ一時的に生計の維持が困難となった場合に貸し付ける少額の資金」で、10万円以内の貸付となっています。無利子、保証人不要、据置期間2か月、12か月以内に償還。

(2019年2月17日号「守る新聞」)

 
   
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