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菅政権に早くも国民からNOの声

安倍政権継承発言で社会保障切り捨てが明確に

 安倍首相が辞任し、それを受け継ぐように菅義偉官房長官が第99代内閣総理大臣に就任しました。菅新首相は就任会見で「安倍政権が進めた取り組みを継承し、前に進めていく。そのことが私に課せられた使命である」と話し、「自助」の名の下に、社会保障の改悪を進める政治を示しました。“菅政権NО”の声や運動を紹介します。

怒りの声が聞こえるか

東京・板橋 堀江恵子

 菅首相は、就任会見で「国民から信頼される政府、国民のために働く内閣を目指す」として、安倍政権の継承のほか、デジタル化や携帯電話料金値下げを目玉政策として掲げています。
 安倍政権の継承だけでも「信頼されていない政府、国民のために働かない内閣でしょう」と言いたい。
 さらに、菅首相が目指す社会像「自助・共助・公助」発言は、憲法25条の生存権をないがしろにすることを公言したようなものです。
 最前線で新型コロナ対策に対応している医療・介護などのエッセンシャルワーカーの人たちや施設などへの補助が行き届いていない状況や、豪雨・台風の被災地域でも思うように復興が進んでいない現状は、これまでの政府の対応と掲げる政策の思惑とが一致しています。
 そして、会見最後の「縦割り行政、既得権益、そして悪しき前例主義を打ち破り規制改革を全力で進める」に至っては、この間の日本学術会議の任命介入問題に如実に表れていると思います。
 今まで、安倍政権のひどいやり方に、多くの人たちが抗議の声をあげたことで、安倍首相を退陣に追い込むことにつながったと思っています。
 菅内閣でも、一つひとつの事柄の真実を見極め、怒りの声を発信し続ける。さまざまな人たちとつながりをつくりながら、一人ひとりの怒りの声を集め、大きく響かせたいと思います。

菅総理では変わらん

兵庫・尼崎 村上 忠

 私は、「生活保護基準引き下げ違憲訴訟(引き下げアカン裁判)」の原告の一人として、兵庫の裁判を闘っています。
 7年前の基準引き下げに怒りをもって「安倍やめろ」と街頭の宣伝活動でもマイクを握ってきました。
 コロナ感染症対策の対応の悪さ、森友・加計(かけ)問題、「桜を見る会」など、問題山積みの安倍首相が辞めて喜んでいましたが、代わったのが、安倍首相を支えてきた菅官房長官。その座につくなり「安倍政治の継承」を宣言し、10月からの保護費削減も継承しました。
 官房長官時代から、訳の分からない言葉で記者会見でも、まともに答えなかった菅氏ですが、総理になっても定例会見も行わず、特定のマスコミだけとオフレコ会食を行うなど、前政権と何の変わりもありません。
 やっぱり「自民党の政治はあかん」と怒りを新たにしています。
 揚げ句が、学術会議会員の任命拒否です。政権に「そんたく」しない学者を排除する姿勢は民主主義の否定だと思います。
 野党共闘を前進させて、自民・公明・維新の強権政治をやめさせたいと思っています。

保護費削減反対で街宣

京都・右京

 10月1日は忘れてはならない日。第一に、生活保護費受給世帯の67%に影響を与える生活保護費の削減が実施された日。第二に、消費税率が10%に引き上げられて丸一年となった日。第三に、京都の最低賃金が時給909円で据え置きが実施された日です。
 右京生活と健康を守る会など4団体17人が阪急・西院駅前の街頭宣伝を行いました。
 右京生健会は、「生活保護基準が引き下げられて、健康で文化的な生活ができません。これから寒くなるのに暖房も満足に使えません。基準の引き下げは就学援助、国民健康保険などいろいろな制度に影響を与える国民的な問題です」「また、生活保護は安倍前首相も認める権利であり、不十分さはありますが、生活が苦しくなったら生活保護を申請してください。命を大事にして、気軽に相談してほしい」と呼びかけました。
 「生活保護費削減やめろ」のプラスターが分かりやすく、見ていく人が多かったと好評でした。
 (勝浦典子通信員)

(2020年10月25日号「守る新聞」)

 
   
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