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静岡県連 審査請求過去最高の154人分提出

生活保護の引き下げ許さない

会員訪問し怒りを結集

 「安倍政治」を継承した菅義偉(よしひで)自公政権は10月、2018年から始めた生活保護基準引き下げの3回目を強行しました。全国生活と健康を守る会連合会は抗議と改悪前に戻せとの思いで、1万件の審査請求を呼びかけました。静岡県生活と健康を守る会連合会は11月20日、県庁内でこれまでで最高の審査請求書154人分(第1次)を県へ提出し生活保護基準引き下げに抗議する決起集会を開きました。(前田美津恵)

 初めに水谷陽一県連会長が「掛川から20人がマイクロバスで34人分の審査請求書を持って駆け付けた。生活保護基準の引き下げは許せないと、静岡県連は昨年の145人分を上回る目標で取り組んできた」と開会あいさつ。浜松73人、磐田15人、袋井4人、掛川34人(掛川市の生活保護利用者の13%)、御前崎3人、藤枝2人、新しい組織の焼津が1人、静岡が22人の計154人と報告しました。

これ以上の切り詰め無理

支援者が次々発言

 請求者を代表して掛川の富山秀行さん(67)が、「食事は日に1〜2回。支給日前はカップ麺1日1個で数日過ごす。コロナ禍になり、節約も限界にきている。せめて3年前に戻してほしい」と訴え、154人分の審査請求書を県に提出しました。
 生活保護基準引き下げ違憲訴訟弁護団の阿部浩基弁護士は「名古屋地裁判決は厚生労働大臣には広い裁量がある、なにをやってもいい、というひどい判決だった。朝日訴訟は朝日茂さん一人から始まった。一人ひとりが朝日茂になった気持ちで頑張ろう」と激励しました。
 静岡県社会保障推進協議会事務局長で「生存権にかかわる裁判を支援する静岡の会」事務局次長の小高賢治さんは次のように話しました。
 「姪が4人の子を持つシングルマザーだが、6年前に元夫からのDVで逃げるように三島から東京へ引っ越し生活保護を利用した。昨年、実家で集まったとき、その姪に『この家の冷蔵庫にはいっぱい食べ物が入っているけれど、うちの冷蔵庫はいつも空っぽなんだ』と言われ涙が出た。まさにこれ以上切り詰めるものがないのに引き下げたのが今回の引き下げ。引き続き頑張りましょう」

退会しようと思っていた

対話し申請書に記入

 取り組みの交流をしました。「老人病院に入院し寝たままの会員に、今年も出そうよと呼びかけたら、引き下げは許せないと代筆を頼まれ、握手をして帰ってきた」(掛川)、「4月に生活保護を受け始めた30代男性のところに行くと、『生活保護を受けられて良かったが、あまりに低くて会費が払えない』と話された。心細い思いをさせたことを詫び、引き上げるためにも審査請求をと、書いてもらった」「アパートの1階の人2人に、会員ではないが書いてもらった」(浜松)、「一時、会をやめていた人にも書いてもらった。自立のために頑張っている人も、今は受けているからと書いてくれた」(静岡)など、心温まる発言が続きました。
 全国生活と健康を守る会連合会の前田美津恵副会長が、連帯のあいさつをしました。

(2020年12月13日号「守る新聞」)

 
   
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