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税運動は制度の活用と改善運動の出発点

権利を行使し暮らしを守ろう!

 新型コロナウイルスの感染拡大で暮らしや営業に大きな影響が出ています。それに対するさまざまな支援策を利用するときにも、基準となるのが前年の所得であり、税申告が必要です。自主申告で納税者の権利を守ろうと税運動を進めている各地の生活と健康を守る会の奮闘を、会員の声から紹介します。

申告し直して支援金支給

鹿児島市 左近充(さこんじゅう)康子(67)

 私は小さな美容院を経営しています。昨年新型コロナウイルスの問題が起き、ご多分に漏れずお客が減りました。ただでさえ少ない収入がますます少なくなり、不安が募っていきました。でも、コロナ関係のいろんな制度がつくられても、私には関係ないことだとあきらめていました。何しろ住民税の申告も人任せにしてきたため、申告の内容はおろか、申告しているのかしていないのかさえ、分からないありさまだったのです。
 そんな時、友人が紹介してくれたのが鹿児島市生活と健康を守る会でした。恐る恐る事務所を訪ねた私の話を会長さんや事務局長さんが真剣に聞いてくれ、住民税の申告は今からでもできるからと、一緒に鹿児島市の市民税課に行きました。初めてのことで、どんなことになるかとどきどきしましたが、申告はされていたものの、申告書には給与収入として記載されていることが判明。これでは事業者へのコロナ対策は利用できません。
 幸い売り上げや経費のメモが残っていたため、会長さんたちに手伝ってもらって申告をやり直すことができ、鹿児島市の事業継続支援金20万円近くが支給されました。今、家賃補助金の申請を準備しています。
 こんなに身近に「生活と健康を守る会」というところがあるなどそれまで全く知りませんでした。今後は私の周りの人にも会のことを教えてあげたいと思っています。
 今年からは税のことをしっかりと勉強して自主申告したいと思っています。生健会には本当に感謝しています。


生健会は私の強い味方

大阪府岸和田市 武田一重(49)

 私が岸和田生活と健康を守る会を紹介してもらいお世話になってから、もう10年以上になります。
 入会当初は、確定申告の面倒な計算に助言してもらえるから、という考えだけでした。ですが、毎年お世話になるたびに、領収書はとりあえず捨てずに置いておくことや、白色申告から青色申告に変えた際にいろいろアドバイスをいただいたり、高い国民健康保険料を少しでも下げることができないか一緒に頭を悩ませてくれたりと、頼ることばかりの個人事業主の私の強い味方になっています。
 確定申告前の3・13重税反対行動への参加も、以前は仕事の都合もあり妻に任せていましたが、少し仕事に余裕が出てきてからは私も参加するようになりました。
 始めの何年かは、こんな集会をして何が変わるんだろうと思いながら、「参加」というより「居てる」だけ。ましてや税務署までのシュプレヒコールは恥ずかしいだけでした。
 何年か参加しているうちに、大きな声で参加し、時には手作りの小道具を持って楽しそうに、でも真剣に参加している会員の姿を見ていて、やっと気づきました。誰かに変えてもらうのを期待するだけではなく、自分の意思をもって行動しなければ、何も変わらないということに。
 今後も「少しでも何か変えることができれば」という気持ちをもって参加したいと思います。


みんなで学び合いながら

岸和田生活と健康を守る会事務局長 小林十三夫(66)

 岸和田生活と健康を守る会では昨年、班主催の「税金の自主申告説明会」を33会場で計46回開催し、「会外」からの46人を含む285人が参加しました。これを成功させるために、延べ73人の仲間が19670枚のビラを配布し、「会外」からの参加者のうち25人は「ビラを見た」ことによる参加でした。
 「生活費には税金(社会保険料など含め)をかけるな」という私たちの要求は、日本国憲法第25条でうたわれている「すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」から導かれる大原則のはずです。ところが納税者本人に認められる生活費に相当するはずの基礎控除は、引き上げられたとはいえ、48万円(所得税の場合)にすぎません。「月4万円でどうやって生活しろというのか」。怒りの声を国に向かって集中しないといけません。
 税の自主申告運動は「暮らしに役立つ制度の活用運動の出発点」ともいえます。自分の申告書を、申告の仕組みについて理解を深めながら自分の力で仕上げることは、それほど難しい作業ではありません。みんなで学び合いながら、申告書づくりをしましょう。

(2021年1月31日号「守る新聞」)

 
   
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