3・13重税反対全国統一行動
納税者の権利守ろうと各地で
3・13重税反対全国統一行動は、重い税負担と過酷な徴収に反対し、納めるべき税額は自分で計算し申告するという申告納税制度の擁護・発展をめざす国民の一大行動です。今年は12日(地域によっては異なる)を統一行動日として、コロナ感染拡大防止の工夫をしながら各地で集会や集団申告が行われました。
1283人の税運動
秋田
秋田生活と健康を守る会は重税反対全国統一行動日の3月12日に、3か所の会場で集団自主申告を行い、会員155人が参加しました。住民税申告240件は市役所職員がその場で受け取り、税務署への確定申告66件と消費税申告5件は、市役所が受理し税務署へ届ける方式と、コロナ感染予防・3密防止のために守る会代表がまとめて提出する方式をとりました。
12月から2月までの3か月間に開かれた班会・会員集会は80回、参加者は延べ670人。「税申告とくらしの制度説明会」の小集会44回には延べ458人(うち会員外は35人)が参加。新たな入会者は11人でしたが、集団申告日も含め、延べ1283人の「春の税運動」となりました。
過去分の還付も
説明会などへの参加者からは「年末調整の用紙がガラッと変わり、どう書けばいいか分からない」「今年、何がどう変わったのか知りたい」「介護保険料が高すぎる」「24時間介護を受けていてオムツ代がかかり困っている」「年金400万円以下の人こそ申告が大事とチラシにあるが、どういうこと?」「退職したが、税申告のことはさっぱり分からない」「介護保険利用者の障害者控除認定申請のことを知りたい」などさまざまな声がありました。介護保険利用者が障害者控除対象者認定申請をすることで、今回の分だけでなく過去にさかのぼって住民税や介護保険料が安くなり還付されるケースがあるなど、今後、運動として大きく広げられる裾野を持っています。
実態を突きつけ
介護保険料の3年ごと見直しの今年、秋田守る会では47人の会員が「無年金の母に年7万円近い介護保険料払えとの通知が」などの実態を記した介護保険料を上げるなの請願「私の実態要求書」を市長に集中し、6年前に続き今回も引き上げさせない力になりました。
「健康で文化的な生活を維持できる水準」実現のため、税申告を出発点に、介護保険料・固定資産税・国民健康保険税など「最低生活費に食い込む税・料は全額減免を」の運動へ今後も取り組んでいきます。(後藤和夫通信員)
今こそ消費税減税を
中央集会
3・13重税反対中央各界代表者集会が3月12日、衆議院第一議員会館で開かれました。
主催者あいさつで全国商工団体連合会会長の太田義郎氏は、軍事費拡大や社会保障削減を強行する菅政権を批判し、「世界では消費税などを減税する流れが強まっている。日本も今こそ5%に減税を」と強調しました。
参加した団体・個人による交流では、全国生活と健康を守る会連合会の西野武事務局長も発言。「消費税は低所得者からも強制的に取り立てる不公平税制だ。当面は5%に下げることをめざし頑張る」と決意を述べ、2月22日に生活保護引き下げ違憲訴訟・大阪地裁で画期的な勝利判決が出たことについても報告。引き続きの支援を要請しました。
元静岡大学教授で税理士の湖東京至氏は、「コロナ危機の中、世界では56か国で消費税や付加価値税などの何らかの引き下げが行われた。韓国では簡易課税制度を利用する零細業者に納税免除をした。ぜひ日本でも実現してほしい。不公平な税制を正し、消費税をなくす方向の政党を過半数にして、政権交代をめざそう」と語りました。
集会には衆議院議員の清水忠史氏(日本共産党)、福田昭夫氏(立憲民主党)、桜井周氏(立憲民主党)が参加し連帯のあいさつを行いました。清水氏は、「大企業や超富裕層はコロナ禍でも内部留保や資産を増やし続けているが、菅政権は不公平税制を見直そうとしない。持続化給付金や家賃支援給付金など、制度の改善に向けてみなさんと力を合わせてきた。声を上げれば政治は変わる」と参加者を激励しました。
(2021年3月28日号「守る新聞」) |