命と暮らし守る運動に確信もてた
6・17全生連 要求運動交流会
コロナ禍の中、生活と健康を守る会には生活困窮などの相談が1万件以上寄せられています。全国生活と健康を守る会連合会(全生連)は6月17日、各種制度の減免や緊急小口資金などの制度活用を進め、教訓となる運動を繰り広げている組織に学び、制度活用と組織拡大を進めるための「6・17 全生連要求運動交流会」をオンラインで開きました。交流会ではコロナ関連・国民健康保険・生活保護の運動について、各地から発言がありました。全国58か所から130人以上が参加しました。(永久俊満)
教訓を発展させる
運動と拡大の土台を築く
開会のあいさつをした吉田松雄全生連会長代行は「新型コロナ感染拡大の下、十分な保障もなく、切実な実態と要求が広がっています。交流会の目的は、それに正面から応える取り組みをこれまでの教訓から学んでいっそう発展させること。そして、6月から取り組んでいる全国大会に向けた特別拡大期間の成功のために、全国から学んで、要求運動と一体に組織拡大を進めることです。今、生活困窮者が激増しています。しかし、生活保護制度は今の状況に合ったものではないので申請に行きづらいという大きな問題があります。誰もが安心して利用できる生活保護制度を確立することが求められています。全生連としても制度改善の提案をしていきますので、全国でも適用運動や改善運動と共に、制度改善のための提案を結集し、全生連運動の新たな発展と組織建設の土台を築く機会としていきましょう」と話しました。
テーマごとの発言
コロナ・国保・生保の運動
特別発言として3人が発言しました。新潟の野澤慎一郎さんから、コロナ関連で「緊急小口・総合支援資金の活用の運動」。
大阪の吉川均さんから、国民健康保険で「国保の都道府県化と引き下げ運動・一部負担金減免制度改悪と八尾生健会の運動」。
北海道の細川久美子さんから、生活保護で「コロナ禍の中での生活保護の現状と私たちの運動」の発言がありました。
各地の運動を交流
会を周知し暮らし守る
休憩を挟み、指定発言では、コロナ関連として、京都の本庄孝夫さんから、コロナ禍での生活相談と苦難解決運動について、福島の安田稲子さん・佐藤政子さんから、コロナ感染拡大の下でのチラシまき活動と主な生活相談について、鹿児島の祝迫加津子さんから、国保の減免などの制度周知の実態と周知徹底をさせる運動についての発言がありました。
国保では、北海道の三浦誠一さんが、国保の都道府県化に対する北海道の闘いについて発言しました。
生活保護では、埼玉の笹井敏子さんが、生活保護申請などの相談と申請権の侵害事例について、三重の後藤照生さんからは、厚労省通達の活用の重要性と拡大で前進の流れをつくりだす決意について発言がされました。
指定発言の後に、東京の田川英信さんから、無料電話相談から感じた、ひどくなる生活保護申請の水際作戦と運用が変わった扶養義務について、保護のしおりや自治体のホームページを変えさせる運動の必要性について、滋賀の稲森善稔さんから、滋賀県内各地で行なわれている「なんでも相談会」、介護保険の審査請求などの要求運動、拡大運動についての発言がありました。
最後に、要求運動委員会責任者の三浦誠一全生連副会長がまとめを行い、「コロナ禍の中で、守る会が大奮闘して、いろいろな成果を上げていることが分かりました。運動で印象に残ったことは、大量宣伝と相談活動によって、相談者が訪れ、面談、申請を行うことなどが、拡大につながって、命と暮らしを守っているということです。大会に向けて運動と拡大に奮闘できると思います。今、生活困窮者が急増し、生活保護の利用も増えています。6月12日に行われた電話相談会には、全国で8000件の相談があったそうです。生活保護のチラシなどを活用し、生活に困っている人に守る会を知らせていきましょう。交流会で、生活困窮者の暮らしを守るためにまい進していく決意を固め合うことができたと思います」とまとめました。
集会の感想では、「全国でいろいろな運動を切り開いていることが分かった」「みんなが参加して、共有できる取り組みはとてもいいので強化したい」などがありました。
(2021年7月4日号「守る新聞」) |