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千曲坂城生活と健康を守る会が発足

地域の支援、仲間づくりの新たな拠点へ

長 野

 一昨年に甚大な豪雨災害があった長野県千曲川(ちくまがわ)流域。その流域の上田市と東御(とうみ)市、また小県(ちいさがた)郡では上小(じょうしょう)・東御(とうみ)生活と健康を守る会が活動しており、その下流の千曲市と坂城町(さかきまち)も活動地域としていましたが、このほど新たに当該地域で独立し、千曲坂城生活と健康を守る会が発足しました。長野県生活と健康を守る会連合会の林隆男副会長からの報告です。

 長野県千曲市と坂城町に生活と健康を守る会が結成されました。
 千曲市は長野市に隣接し、田毎(たごと)の月で知られている姨捨山(おばすてやま)(冠着山(かむりきやま))の棚田や県内有数の温泉地・戸倉上山田(とぐらかみやまだ)温泉があり、人口は5万9000人余りです。また隣の坂城町は県内町村の中でトップレベルの工業の町で中小工場がたくさんあり、人口1万4000人余りの町です。
 この二つの地域は更埴(こうしょく)地域と呼ばれ、深い結びつきがあります。今まで上小・東御生健会は、千曲市と坂城町を活動地域に加えていました。それが今度の千曲坂城生健会の結成で、上小・東御生健会から独立しました。

前市会議員が呼びかけ 20世帯の会員で結成

 昨年7月に千曲市の市議会議員選挙があり、市会議員を3期務めた中村了治さんから「議員を引退し、今後のことを考えている」とSNSのフェイスブックに投稿がありました。それに対して県生連の金井忠一会長が生健会の結成を呼びかけたところ、これに応えて中村さんが呼びかけ、千曲市と坂城町の議員や仲間が集まり、設立準備会がつくられました。
 東京で働いていた頃に生健会に入っていたという女性も含め、約10人の仲間が集まり、4回の準備会を経て、8月1日に会員20世帯で千曲坂城生健会が結成されました。この会は「国民の健康で文化的な生活の保障」を国や自治体に要求し、全ての人が「人間らしく生きる権利」が尊重される社会をつくるために運動するという会の目的、規約、活動方針、予算案、役員も決定され、発足しました。

県内9番目の組織誕生 温かい行政にさせよう

 これまでは、生活相談があれば、議員などと共に千曲市市役所へ、また坂城町でも相談があれば、長野保健福祉事務所に連絡し、生活保護申請などを行ってきました。
 この地域の会員は会員18人世帯・読者は5人でした。上小・東御生健会から独立し、会員も増え、20世帯になりました。今後30世帯以上を目指して頑張っていく方針です。
 塩入弘文会長は「結成準備で新たに3世帯の会員が増えた。コロナ禍で生活困窮者が増え、生活保護申請したい人、自治体から支援してもらいたい事業者が増えている。それらの人の期待に応えられる活動をしていきたい」、中村了治事務局長は「地元で相談できる組織づくりを頑張りたい」と語っています。
 会員からも「地域の状況を知り生活困窮者の相談に乗れる活動を考えたい」「今までは上小生健会の活動を見ているだけだったが、要求に基づく交渉も行っていきたい」と力強い声が上がっています。
 低所得者の相談・支援の拠点としての生活と健康を守る会が千曲坂城地域にも生まれたことで、長野県内で9番目の組織となりました。今後も新しい仲間を増やし、温かい行政をつくるために大いに活動してほしいと願い、県生連としても力を尽くしていきます。

(2021年9月5日号「守る新聞」)

 
   
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