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横浜市長に野党共闘の山中氏当選

菅自公政権への批判、総選挙へ希望

 8月22日投開票で横浜市長選が行われ、カジノ誘致ストップ・コロナ対策拡充への転換を掲げた市民と野党の共同候補・山中竹春氏が当選しました。菅義偉(すがよしひで)首相が支援した小此木(おこのぎ)八郎氏に18万票の差をつけての圧勝です。首相の“おひざ元”の市長選で与党系候補者が大敗したことは、菅自公政権に対する有権者の痛烈な批判です。市民と野党が本気で結束すれば、政治は大きく動くことが示されました。横浜市内の生活と健康を守る会も大奮闘しました。

守る会は「各区」に結集

直接請求署名19万筆

 生活と健康を守る会横浜市協議会(横浜市内の9単組で構成)はカジノ解禁法といわれるIR整備法案が国会に提出され、横浜市もカジノ誘致に手を上げ始めた14年前に結成された「カジノ誘致反対横浜連絡会」に参加し、運動してきました。また、「市民の市長をつくる会」にも加盟して活動してきました。
 カジノ誘致については「白紙」と言い続けてきた林文子前市長が2019年8月、突然「誘致を決定した」と発表。これを受けて誘致反対の声が高まる中で、多くの市民団体や個人と、立憲民主党、日本共産党、社会民主党、新社会党などの政党が賛同団体になり、港湾関連企業が加盟するハーバーリゾート協会も加わった「カジノの是非を決める横浜市民の会」が20年7月1日に結成され、同年9月から2か月、「カジノの是非を問う住民投票実施のための直接請求署名運動」を展開、有効署名19万筆余りを集め、市議会に提出しました。生健会も各区に結成された「区民の会」に結集し、受任者組織と署名集めに奮闘しました。

政策協定結び奮闘

3つのゼロ8つの重点

 「市民の市長をつくる会」は今回の市長選で山中竹春候補(横浜市立大学医学部教授)を支持することを決め、政策協定を結んだ「誕生させる市民の会」に結集し、横浜市協議会も「誕生させる区民の会」に参加して活動しました。
 山中候補は「3つのゼロ」((1)敬老パス75歳以上自己負担ゼロ、(2)0歳から中学生の子どもの医療費ゼロ、(3)出産の基礎的費用ゼロ)を目指すとし、カジノ誘致の断固阻止、一人ひとりに寄り添う、データに基づくコロナ対策など8つの重点政策を推進するとしました。
 私(岩崎幸雄)も「カジノ反対の市長を誕生させる西区民の会」の代表を務め、駅頭・商店街などでの宣伝、ポスター張り出し、電話かけなどを猛暑の中で守る会会員とともに奮闘しました。長年、自民・公明と旧民主党などオール保守政治が続いたことにより、横浜市の福祉行政は問題を抱えています。
 今後の市政が市民本位の方向で推進できるかどうかは、今回共闘した政党が団結できるか、市民の運動がどう支えていくかにかかっているといえます。
 そして、コロナ対策など菅自公政権への批判と野党共闘で示された力は、総選挙で必ず生きると思いました。(岩崎幸雄さん)


カジノ反対の市民運動結実

横浜市旭区 塩島已吉(みよし)

 横浜市長選投開票翌日の8月23日、鈴木文子さんは、両腕で頭の上に大きな丸を描いて山中新市長誕生の喜びを表現しました。カジノの是非を問う署名を友人・知人からたくさん集めた人です。「これでカジノにけじめをつけた。本当によかった」
 瀬戸千代子さんは、ロングラン宣伝に初めて参加し、プラスターを持ち続けました。支持を呼びかける電話かけでは「相手がだれを応援しているか分からないので困ったが、そこから話せば何とかなると話せた。結果がよくてほっとした」と。
 市長選で力を発揮したのは、カジノで裏切られ続けた市民の怒りと運動の広がりです。読者に電話をかけると体調を崩している人、コロナ禍で顔を見て話ができないもどかしさを感じている人もいて、声を掛け合うことが大切だと思いました。

(2021年9月12日号「守る新聞」)

 
   
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