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認めろ! 申請での支援者同席

保護行政の異常な実態を告発する

京都亀岡

 生活保護の大切さが叫ばれる中、京都府亀岡市福祉事務所の窓口では、申請者の要望で同行した生活と健康を守る会役員の同席を拒むという不正常な状態が続いています。亀岡市で一体、何が起こっているのでしょうか。解明が必要です。全京都生活と健康を守る会連合会(京生連)の田中章一事務局長からの報告です。

同席拒まれ申請できず
他にも問題が多々あり

 亀岡市が生健会の同席を拒むようになったのは昨年の6月頃からです。生活保護を申請しようとするYさんに現地の亀岡生健会の役員が同行しましたが、福祉事務所の窓口で同席を拒まれ申請ができませんでした。そして、その後も亀岡市は生健会役員の同席を拒み続ける異常な状態が続いています。
 この問題は、亀岡市の市議会でも取り上げられましたが、市側は「プライバシーに配慮して同行者を制限している」「相談者に対しては丁寧な説明に努める」と答弁。しかし、亀岡市の生活保護行政には同席問題だけではなく、問題点が多々あります。2016年度から20年度の5年間に、亀岡市での生活保護の保護率は12‰(1000分比%)から8・37‰に大幅に低下しています。同時に、生活保護の開始件数も大幅に減少しています。16年度に91件だった開始件数は、20年度には55件になっています。
 今どき生活保護利用者数が大幅に低下することは、一般的には考えられません。最も際立つのがひとり親世帯です。16年度当時83世帯だったのが、20年度には32世帯に減少しています。
 亀岡市には生活保護行政に構造的な問題があると推察できます。

拒否に法的根拠なし
権利の侵害はやめろ

 支援者の同席拒否の問題では、申請者が希望すれば当然認めるべきであって、それを拒む根拠はどこにもありません。同席を断ることは人権侵害です。
 厚生労働省もこうした問い合わせに対して「本人の同意がある場合、福祉事務所が同席を拒否する法的根拠はない。本人が了解しているにもかかわらず、同伴者がいるからという理由で保護申請の手続きをさせないことはあり得ない。一人のときと同じように対応をしなくてはいけない」という見解を明らかにしています(2006年の香川県高松市議会第5回定例会での岩崎淳子議員の質疑で、本人が厚労省に問い合わせて確認済み)。
 京生連は、現地の亀岡生健会とよく相談し合い、研究者や弁護士、地域の社会保障推進協議会の仲間の援助をもらいながら、亀岡市の理不尽な生健会への対応を跳ね返し、亀岡市に対し、市民に寄り添った生活保護行政を求めていくことにしています。

情報公開求める
 京生連と京都社会保障推進協議会らは10月1日、亀岡市に生活保護行政について情報開示請求を行いました。請求項目は、(1)亀岡市生活保護業務運営方針過去5年分、(2)生活保護法施行業務指導監査報告過去5年分、(3)生活保護法施行事務指導監査時における意見交換会資料過去5年分、(4)生活保護の開始・廃止等の年度別推移とその理由過去5年分、(5)生活保護担当者業務マニュアル(研修資料)など10項目以上です。


改善へ頑張りたい
「保護行政考える会」発足

 亀岡市の「生活保護行政を考える市民の会の発足学習集会」が10月23日、現地で開催され、70人が参加し、熱気あふれる集会になりました。
 尾藤廣喜(ひろき)弁護士の講演、花園大学の吉永純(あつし)教授、佛教大学の加美嘉史(かみよしふみ)教授らから発言がありました。吉永教授は「亀岡の実態は稼働年齢層の狙い撃ちが極端で、とりわけひとり親家庭は大抵が稼働年齢層で、まずは働けと保護を受け付けない。保護が開始されてもすぐに強硬な就労指導がされ、たまりかねて辞退に追い込まれていることが見て取れる」と発言。
 亀岡生健会の役員は「窓口での説明で強調されるのは『○○してはだめ』と禁止や違反のこと。権利であることは省いている。京都新聞が取り上げた後、同行は一部認めるようになったが、さらに改善へ頑張りたい」と述べました。
(猪田修身通信員)

(2021年11月14日号「守る新聞」)

 
   
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