制度から日常の要求まで
みんなで取り組み結びつき強める
大阪・堺市生活と健康を守る会
コロナ禍の下、生活と健康を守る会の重要性が増しています。さまざまな面で制限もありますが、知恵を出し合い各地で地元の特色を生かした活動を行っています。このような状況でも活発に取り組んでいる大阪・堺市の運動を久原紅事務局長に紹介してもらいました。
堺市生健会の現状
堺市生活と健康を守る会(生健会)は、12月1日現在で会員931世帯・新聞1364部で、5支部、47班となっています。四役会議は週1回、役員会は5つの支部、執行委員会が月1回、幹事会は2か月に1回、班会は毎月18班が開催しています。
堺市生健会では、全国生活と健康を守る会連合会(全生連)・全大阪生活と健康を守る会連合会(大生連)から提案された方針については、まず毎週火曜日に開いている四役会議で話し合い、執行委員会、幹事会に提案します。その後、班会や毎週発行しているニュースで会員に知らせていきます。
夏冬の交渉やバスツアーも
生活保護の要求運動では、夏と冬に生活保護交渉を行っています。
交渉に向けて生活保護部会や懇談会を開催し、当局との事前折衝などを行います。
交渉では、初めに「私の要求書」を当局に手渡し、その後、参加者から要求などを出してもらっています。
会員同士の結びつきを強める日常要求では、新年バスツアー、新春福笑い大会、ぶどう狩り、一泊旅行、釣りクラブ、映画鑑賞、カラオケ、バーベキューなど遊ぶ方にも大いに力を入れて取り組んでいます。
また、18班が毎月班会を行い、この間のまとめとこれからの取り組みなどについて話し合っています。
班会では、役員・会員が中心になって準備などを行ったり、手作りの食事やお菓子などを出して、気軽に話し合っています。
班会に拡大対象者をゲストとして参加してもらい、要求を出し合い、要求解決に向けて入会してもらうこともありました。
拡大の取り組み
仲間ふやしについては、握って離さず、いつでもどこでも、どんな時にも議題に乗せるようにしています。
拡大をした会員の教訓をみんなのものにするために、会議で発言してもらったり、ニュースで知らせるなどしています。他の班や役員・会員の活動に励まされて、仲間ふやしが前進するなど、うれしい変化もあります。
また、生健会を多くの人に知ってもらうために、「何でも相談会」を年に3〜4回開催しています。2021年は税申告の時期、大生連大会前、全生連大会前に55か所で開催しました。相談会に向けたビラ配布は、班や支部で約1万2500枚が配られ、特別宣伝隊を出して空白地域に約4万5000枚を配りました。今年1年間では、延べ1473人で19万1438枚のビラ配布をしました。
また、堺市生健会は11月23日、第13回活動者会議を開催し67人が参加しました。活動交流では、9人の代表からいろいろな取り組みについての発言がありました。
生活保護裁判について
鶴田カツエさん
今年2月に大阪地裁で「生活保護基準の減額処分は違法である」との判決が言い渡されました。判決を聞いて涙が出ました。しかし控訴され高裁での闘いが始まりました。生活保護への理解、大切さを広げていきながら、生活保護基準引き下げ違憲訴訟の勝利で基準を戻させるために、引き続きみなさんの力をお貸しください!
カラオケに参加して
辻本利子さん
参加者のみなさんはそれぞれ曲に合わせて踊ったり、手拍子したり、にぎやかに楽しいひとときを過ごしています。みなさんもどうぞ参加してください! 私は私なりに自分のできる範囲でビラ配りや仲間ふやしを頑張っていきます。みなさん一緒に頑張りましょう!
「ありがとう」と
日花珠美さん
2年ほど前によく行っていた洋品店の人に長谷部八代枝さんを紹介してもらい、泉北事務所に相談に行きました。役所への相談、年金の手続きなど事務局の人が一緒に進めてくれ助かりました。
生健会の活動に参加するようになり、堺俊子さんやいろんな人に「日花さんありがとう」と言ってもらいます。言われることが少なくなっているので本当にうれしいです。母にも「ありがとう」と言えるようになりました。
生健会は大事な組織と思います。これからもみんなと仲良く楽しく活動していきます。
班会で情報
武藤喜久子さん
集金は4人で分担し班会に持って来てもらうようにしています。11月の班会でインフルエンザの予防接種の話になり「家に届いた『介護保険料の通知』を持って行けば無料になるよ」と伝えると、次の日、Tさんが病院に行って「本当に無料になった。班会に出てきて良かった!」と言ってくれました。
生釣会に参加して
柿本初野さん
「生釣(せいちょう)会」に参加してちょうど2年が過ぎました。魚を釣る面白さもちょっと分かってきたかと思います。11月の例会は「釣り大会」でした。寝転んで怠けて釣ったのに、重量賞で「金一封」を頂き大変うれしかったです。楽しく自分の趣味が見つけられたと思っています。仲間ふやしも頑張ります!
仲間ふやしについて
松谷スエノさん
家の中を掃除していたら、随分前の私が40部新聞ふやした! と1面に載った「守る新聞」が出てきて、「懐かしいなぁ。あの頃、ようやってたなぁ」と思い、最近は他の班の頑張りを見て「私も頑張らな!」と思っていろいろ自分なりに工夫して頑張っています。ビラ配り、配達集金と夫の協力ももらい、感謝しています。
ビラ配り活動について
鶴田秀一さん
私がビラ配り活動に参加して2年弱になります。適度な運動で、おかげさまで身体の調子が良くなったように思います。ビラ配りでいろんな所に行きます。府営住宅などに空き家が多く、なぜ入居させてくれないのかと思っています。
新聞仕分けに参加して
吉永富子さん
新聞仕分けは第1週から4週まで4つの当番6〜7人で作業しています。会員仲間との3〜4時間はあっという間、調和の取れた楽しい新聞仕分け作業の時間と思っています。これからも元気で新聞仕分け当番を頑張っていきたいと思います。
映画を見る集い
堺俊子さん
「映画を見る集い」も今年で9年目を迎えました。開催した中で映写機のストライキなどハプニングもありました。緊急事態宣言解除後の7月の久しぶりの「映画を見る集い」も大好評でした。映画好きのつながりから生健会の輪も広げていけたらと思っています。
これらの発言に、会場からは笑いと涙、拍手に包まれた和やかな活動者会議でした。
私たち堺市生健会は、全生連・大生連の方針の下、「一人はみんなのために、みんなは一人のために」を合言葉に、これからも団結して頑張っていきます。
(2021年12月26日・2022年1月2日合併号「守る新聞」) |