2023年度予算要求 12・7〜8全生連中央行動へ
後期医療費2倍化が大打撃
埼玉県・与野生活と健康を守る会 多賀哲弥(77)
政府は軍事費の2倍化を目指し、社会保障の改悪を狙っています。全国生活と健康を守る会連合会は12月7〜8日、来年度予算要求の中央行動を行います。後期高齢者医療費の窓口負担が2倍化になったことについて、埼玉県・与野生活と健康を守る会(さいたま市中央区)の多賀哲弥さんから怒りの声が届きました。
760円が
1760円に
11月で喜寿になりましたが、9月末にありがたくないプレゼントが届きました。後期高齢者医療費の窓口負担が2割になるという通知と保険証です。
先日、かかりつけの病院に行きました。診療と高血圧の薬(ジェネリック)をもらうだけです。全く同じ内容で、前回は760円、今回は1760円。セブンイレブンのコーヒーが100円から110円になっても響くのに、2倍化は本当にショックでした。
払い戻し待ち
姑息な配慮措置
8月に眼科で検査をしたら網膜静脈分枝閉塞(へいそく)症と言われ、レーザーで焼いて出血を止める手術をすることになりました。1割負担で手術代が1万6000円、医者に無理を言って9月中に手術してもらいました。10月以降だと3万2000円にもなり、「配慮措置」で増加額3000円を超えた分が戻ってくるとはいえ大きな痛手です。
この配慮措置も問題。1か月の間に複数の病院・薬局にかかった場合、超過分の払い戻しは約4か月先になります。その間は自己負担のまま、しかもわずか3年間だけの措置。3年たてば痛さも忘れるだろうと言わんばかりの姑息(こそく)なやり方です。
保険料は減免だが
医療費は2倍化
政府は、2割になる人は「一定以上の収入のある人」と言い、いかにもそれなりの所得がある人…と思わせる言い方をしています。
我が家は夫婦2人世帯で、私の共済年金と妻の国民年金を合わせて320万円を少し超える程度、それなりの収入どころかむしろ貧困世帯に近いのではないでしょうか。
その証拠に、私と妻の後期高齢者医療の保険料は均等割が2割減免なのです。
本当に大金持ちから取るのならまだしも、保険料が減免になるほど低所得の人たちの窓口負担まで2倍になる、とんでもないブラックジョークです。
命がお金で選別
絶対に許せない
1割負担のままの友人が血管の手術をするのに、5万数千円かかるとのこと。「お金の工面が大変。これ以上の手術になったら、もう手術はやめようかと思う」と言っていました。
受診控えがますます増えるのは間違いないでしょう。命がお金で選別される、こんなことは絶対に許せません。高齢者の窓口負担は無償だったとき(*)があります。そういう流れをまたつくっていきたいと痛切に思います。
(*老人医療費が無料だったのは1973年〜83年1月)
(2022年11月27日号「守る新聞」)