顔を合わせることは楽しい
京生連 班活動交流会で学習と模擬班会
全京都生活と健康を守る会連合会(京生連)は7月2日、京都市内で班活動交流会を久しぶりに開催し、府内12の生活と健康を守る会から38人が参加しました。田中章一通信員が交流会の模様を紹介します。
失われた30年とは
格差と貧困、平和を学ぶ
この間、コロナ禍で班活動交流会を開催できなかったこともあってか、会員の班会参加も、コロナ前に比べて半減していました。今回の交流会は、班活動を立て直す交流会でもありました。
佐野春枝会長の開会あいさつの後、伏見生健会の加藤東平事務局長が話題のきっかけにと「戦争と平和」「格差と貧困」を切り口に数々の資料を示し解説しました。その感想も含め、3つに分かれて分散会を行い、班会や班活動について班会のように交流しました。
左の図は資料の一部で、アンダークラスの人々の人口推移を図にしたものです。この30年の間に急速に増えています。
アンダークラスとは、賃金が低く、雇用が不安定。男性や、配偶者のいない女性の非正規雇用の労働者を指し、家計補助で働くパート主婦などの人は、含まれていません。
日本におけるアンダークラスの平均年収はおよそ188万円。200万円以下で働く就労人口のおよそ15%に当たります。
大変な「格差社会」の中で暮らしています。自分や子どもたちのこと、さらには、孫たちの時代にはと心配が多い社会です。安心して暮らせる社会であってほしいと思いました。
食事会など工夫
悩み話せる班会に期待
分散会では、「コロナ禍でおしゃべりができなかった」「聞いてほしいことがいっぱい」など班会が待たれていることが、よく分かりました。
お出かけ班会や学習、食事会など各地の多様な班会の様子が語られ、“会場がない”問題も工夫していることが話され、費用を援助して有料会場も使う、事務所に集まるなどと交流しました。
いきなり難しいテーマで学習もいいが、身のうちや悩みも遠慮なく話せる班会が待たれています。おしゃべりの中で学びたいことも出てきます。また無料のDVDを借りて鑑賞会を定期的にしている班もあります。
班会・班活動は、一人暮らしの高齢者が増える中、一人ぼっちの会員をなくすために、つながりや絆を深めていく日常の生健会活動の土台です。
「やっぱり顔を合わせることは大事」「楽しい」という発言がありましたが、それぞれの生健会で系統的な取り組みが待たれていると思いました。「班会を開いてみよう」となった交流会でした。
(2023年7月23日号「守る新聞」)