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安心の社会つないでいけるように

願い込め、みんなで楽しく壁画づくり

徳島市

 来年1月で徳島県生活と健康を守る会連合会(徳島県生連)が誕生して60周年になります。徳島市生活と健康を守る会(徳島市生健会)の9月の執行委員会でそのことが話題になり、「思い起こせば10年前の50周年では共同墓所を建立しようと必死で頑張ったね」「秋のレクリエーションを兼ねて何か楽しいことをしたいね」「無理な行事はできんけど何かしたいね」などの意見が出て、壁画を描くことになりました。

 県内の阿南市那賀川町(なかがわちょう)にある出島防潮堤は全長2・8キロあり、30年前に町内外から7000人が集まり一日で2・8キロの防潮堤に壁画を描き上げました。30年が経過しほとんど消えてしまったので、30年前に参加した子どもたちが親になり子どもたちに壁画を描かせたいと、那賀川町商工会青年部が主催で毎年250メートルずつ壁画を再創造するプロジェクトが立ち上がり、今年で5年目になります。
 徳島市生健会は1つの区画が縦1メートル20センチ、横3メートルある大きな壁画を申し込みました。

下見、下書きし準備
そして本番で完成に

 徳島市生健会は10月25日、1キロある昨年までの壁画を下見に行き、11月1日、真っ白に塗られた防潮堤にマジックで下書きをしました。本番の11月5日は1週間前までは大雨の予報。晴れ男・晴れ女がそろったのか、当日は日焼けするくらいの天気になりました。遠方からは奈良県から参加した人もいて、約300人が並んで一緒に壁画を描きました。
 下絵を書いた徳島市生健会城東分会の山西タヨ子さんは、ケーブルテレビのインタビューに「家族がみんな幸せでいられるように、じいさん、ばあさん、若い夫婦と子どもの家族をテーマに描いた。『一人はみんなのために、みんなは一人のために』を合言葉に、次の世代に安心できる社会をつないでいけるようにとの願いを込めた」と応えました。
 参加した同会の戸川享子さんからは「青空の下、解放感いっぱいの場所で落書きならぬお絵描きをして、とても楽しい一日だった」、同じく井上日佐子さんからは「みんなの力でこんなに素晴らしい作品ができた。天気もよくいろいろな色を組み合わせながら楽しかった」、同じく川口政子さんからは「コロナ禍でここ数年間、自然と親しむことが少なく久しぶりの解放感だった。紀伊水道の青い海原や淡路島が遠く霞み、大型フェリーがゆっくり進んで行く。海風が心地よく、おしゃべりに花を咲かせながらの作業だった。またいつかみんなで見に行きたいな」などの感想が寄せられました。

60周年に向けての
楽しい雰囲気広がる

 壁画づくり後の執行委員会では、「今度は殺風景な事務所の壁に絵や言葉を描いたらどうか」「『新春のつどい』をコロナ禍で3年できなかったが、来年は4年ぶりにやろう」「60周年の年を、楽しいことをいっぱい企画して新しい仲間をどんと増やし、次の世代に守る会運動をつなげよう」などの活発な意見が出されました。
 壁画を描いたことで来年の県生連60周年に向けての楽しい雰囲気が広がっています。 (亀川義浩さん)

(2023年12月10日号「守る新聞」)

 
   
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