桐生市生活と健康を守る会が発足
「生活保護は権利」の意識広がれ
昨年11月、群馬県桐生市が生活保護利用者に対し「1日1000円」など保護費を違法に支給していたことが報道されました。全国生活と健康を守る会連合会(全生連)は、「人権侵害を跳ね返すためには、生活と健康を守る会が必要」と現地で準備を進め、桐生市生活と健康を守る会は結成されました。(佐藤 愛)
事件に関する報告
桐生市生活保護違法問題で4月に集会や行政への要請を行ってきた人たちと市民らが集まり、桐生市生活と健康を守る会の結成総会を6月24日に開催し、43人が参加しました。
会は30世帯の入会で結成しました。
議事進行は山形孝さんが務めました。
会員でもある日本共産党の渡辺恒市議は桐生市の生活保護違法事件に関し、「2月に発足した『桐生市生活保護違法事件全国調査団』は国や県、市への改善要求を継続的に行っており、さらに、6月14日に桐生市と厚生労働省に分かれて、民間団体による金銭管理の問題に対し改善要請をしてきた」と報告し、「問題解決のため、市民の声を集めるために生健会の結成が必要。みんなの協力をお願いしたい」と訴えました。
同じく会員で同党の関口直久市議は「桐生市の生活保護で、昨年10月から今年4月までの相談件数、申請件数、開始件数は、昨年4月から9月までに比べ倍近くに増えた。これは市民のみんなの運動によるもの。『生活保護は権利』という意識が根づいてきたからだ」と報告しました。
全生連の西野武事務局長が生活と健康を守る会の説明しました。
山形さんは会の規約の説明と役員の推薦をしました。
要求を実現していく
質疑応答では、桐生市外の参加者からも発言が相次ぎました。「ある相談者が『31歳の女友だちが生活に困っている。共産党に相談して役所に行ったほうがいい』と勧めたが、女友だちは『風俗店で働いたほうがまし』と言ったそうだ。彼女は過去に役所で嫌な思いをしたらしい」「電気代を気にしてエアコンを使わず公民館や図書館に行くようにしているという人がいる。自治体に非課税世帯にもエアコン設置費補助を要求し、『桐生市に暮らしていてよかった』と思えるような取り組みをしてほしい」などの要望も出されました。
(2024年7月21日号「守る新聞」)