弱者のために闘っていく
守る会は最後のとりでと拡大で成果
東京・東村山生活と健康を守る会 野坂 巧さん
9月18〜19日に開催される全国生活と健康を守る会連合会の第45回全国大会に向け、全国で拡大の取り組みが行われています。東京・東村山生活と健康を守る会の活動に全身全霊で取り組み、拡大の成果を上げている野坂巧さん(82)の活動を紹介します。
1週間で2世帯・7部拡大
野坂さんは、8月1日から7日までの1週間で、知人や相談会に来た人に訴え、2世帯・7部を拡大しました。
地元で活動する知人に、「『守る会』がピンチ。『守る会』は生活に困っている人たちになくてはならない存在。その『守る会』を守るためにも会員、読者になって」と積極的に働きかけ、会員1世帯、新聞4部を拡大。また、8月3、4、6日に行った都営住宅相談会と何でも相談会に来た人たちに宣伝紙を渡すなどして1世帯・3部を拡大しました。
野坂さんは「拡大のコツとか心得は特にないが、『母親から他人を差別しちゃ駄目』の教えを受けた。そして、“駄目元(もと)”でまず話してみる。入会するか新聞を読むかは相手が決めることだから」と言い、「相手が必要と認めれば拡大は簡単。とにかく人に会ったら声をかけ、『ワンコイン(400円)だから新聞読んでみて』と勧める。それと、『もうちょっとお金を足してもらい会員にもなってね』と話す」と言います。
10代から20代の旋盤工時代には、全国勤労者音楽協議会の活動や労働運動に明け暮れ、40代で移住した山口県で守る会に入会。「就学援助」運動などに熱心に取り組みました。
東京に移住してからは、仕事などに追われ守る会から離れていましたが、退職後「守る会の存在をもっと伝えられたらいいのに」と過ごしていました。
人生を捧げられる活動
野坂さんは昨年の東京都生活と健康を守る会連合会(都生連)の大会で、守る会活動について「病気もたくさんした。最後の人生を何に捧げるかと考え、生活と健康を守る会で“弱者”のために闘っていこうと思い再び活動を始めた」「(東村山守る会の役員の集まりで)『気持ちを入れ替えて、前向きに進もう』と呼びかけたら、『相談会を行おう。チラシも作ろう』となり、短期間にぐんぐん進み出した。こういった出来事から、一歩踏み出すことが大事だと思う」「多くいる社会的弱者に対し、組織力をもって相談を聞いていくことが足りていない。そういう基本的なことからやり遂げていきたい」と話しました。
また、都生連の行った多摩地域(26市)ブロック会議(月1回開催)に参加した野坂さん。活動交流の中で、都営住宅相談会のチラシはUR(都市再生機構)団地への配布が効果的だと知り、すぐに実践。効果てきめんで、2回の相談会には、合わせて20人近い来場者がありました。
今後の活動について「守る会は、生活を根底から支える最後のとりで。どんな困り事も引き受け、一緒に解決する大衆のための組織になるために、体制を固めて、会員が集まれる班づくりや班活動を進めることが大事」「目標は、『東村山守る会』の倍増」と話しています。
(渡邉隆司さん)
(2024年9月15日号「守る新聞」)