500円では到底足りない
生活保護基準大きく引き上げて
全生連 座り込み・議員要請・厚労省事務次官へ署名提出
厚生労働省が生活保護基準の特例加算500円の引き上げを検討する中、全国生活と健康を守る会連合会(全生連)は「500円では全く足りない」と大幅な引き上げを求め、12月18日、首相官邸前での座り込みと首都圏選出の国会議員への要請行動を行いました。19日には厚労省事務次官に署名提出をしました。
食費削り限界の訴え
12月18日の座り込み行動と東京・埼玉・神奈川・千葉選出の衆・参国会議員への要請行動には、各生活と健康を守る会から41人が参加しました。
座り込みでは、日本共産党の倉林明子参院議員と山添拓参院議員から応援のスピーチをもらいました。
吉田松雄会長は「生活保護基準引き下げはへ理屈で、今回500円引き上げはお手盛り」と訴えました。
他にも参加者から、「買い物に行っても、お正月のかまぼこなども高くて、さびしい気持ちになる」(東京)「食費を削るのは限界を超えている。まともな生活をさせてほしい」(神奈川)などの発言がありました。
議員要請では議員や秘書に要望書を手渡し物価高騰に見合った引き上げを訴えました。
事務次官=省内で検討
12月19日午前の座り込み行動には、21人が参加。日本共産党の田村貴昭衆院議員が「この寒空の下、死ねと言わんばかりの冷たい政治を変えるために頑張ろう」とあいさつしました。
午後は厚労省の井原和人事務次官へ「2012年水準の保護基準に戻せ」の署名9624人分を提出し要請しました。
生活保護を利用する東京都荒川区の平原享子(きょうこ)さん(80)が「物価高で疲弊し買い物に行くのもつらい。生きる意味を考えてしまう」と訴えました。
吉田会長が厚労省の500円の引き上げ案に対し「保護利用者から喜びより怒りを買っている」と訴えると井原事務次官は「厚労省としては、社会経済情勢の動向を踏まえながら検討している」と述べました。
署名提出後の報告で、窪田光副会長は「厚労省と財務省に強く要請しよう」と話し、実現する決意を固め合いました。
(2025年1月12日号「守る新聞」)