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災害復興は国の責任、住民を見捨てるな

全生連が石川県輪島、羽咋を訪問、支援

 能登半島地震から1年。死者504人(うち災害関連死276人)となり、9月には豪雨に見舞われて16人が亡くなっています。全国生活と健康を守る会連合会(全生連)は2024年12月2、3、4日に10人の代表が石川県能登半島に現状把握と支援に行きました。新潟県村上生活と健康を守る会の齋藤正直会長からの報告です。

悲痛な声に身につまされる

 参加したのは吉田松雄全生連会長、事務局、東京、千葉、新潟の各県連と、石川・金沢生健会から総勢10人でした。初日は石川県羽咋(はくい)郡宝達志水町(ほうだつしみずちょう)に到着。羽咋健康友の会の稲元郁代さんから「地震被害が奥能登ばかりに目が向くが、羽咋も4割が半壊か全壊」とパワーポイントを使った説明を聞き、現況を知りました。
 翌日は羽咋市にある巨大な支援センターに寄り、コメ、飲料水、日用品などを積み込み85キロ先の輪島市へ。市内に入ると崩壊したままの家屋、電柱が右に左に傾き、電線も垂れ下がった状態です。
 全日本民主医療機関連合会の輪島診療所で説明を受けました。
 職員の案内で訪ねた元教師夫妻は「ついのすみかだったのに、ここにはもう住めない、金沢に移ろうと考えている」など悲痛な声に身がつまされます。

国の無責任、公費住宅解体25%

 石川県では損壊した住宅の公費による解体が1年たっても75%が手つかずです(10月末)。荷物を取り出し整理することも困難な状況です。仮設住宅に入居してつかの間で集中豪雨に見舞われ、仮設住宅が浸水して住めなくなった被災者も少なくありません。
 行く先々で被災者から「国は見捨てないでほしい」「もっと急いで支援を」といった声を聞き、国の無責任を感じました。「能登を忘れないでほしい」と言われた時には、胸がつぶれる思いでした。

困難なときこそ守る会を

 翌日、鐙(あぶみ)史郎輪島市議(日本共産党)の案内で困り事、要望など聞いて回りました。コメの支援はどこでも喜ばれました。
 吉田会長は懇談の後に必ず「困難のあるところには全生連が必要。守る会の組織をつくろう」と訴えます。地震大国日本、どこでも起こりうる災害、国に対策を取らせないと住民は見捨てられると痛切に感じました。

(2025年1月19日号「守る新聞」)

 
   
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