青生連
創立60周年記念のつどい
ない制度は作ればいい
青森県生活と健康を守る会連合会(青生連)は8月30日、第35回定期大会と創立60周年記念のつどいを開催し、48人が参加しました。砂川典満会長から60周年記念のつどいの報告です。
スライド鑑賞
歴史の講演
初めに2014年に行われた「50周年のつどい」以降の10年にスポットを当てたスライドを鑑賞しました。「あれ、わげ(若か)かったなぁ」「(いのちのとりで裁判の)地裁での勝訴の瞬間は感動して泣いてまった」など懐かしい場面が次々と出てきました。
続いて、「青生連60周年の歩み」と題し、神江美青生連事務局長が記念講演を行いました。県議や市議、民主団体や労働組合代表が結集して、待望の青生連が結成された様子を資料を基に紹介しました。
そして創立以来、「憲法に基づき誰もが人間らしく生きる社会の確立」に向けて各地の「生健会」と共同して取り組んできた運動の歴史と豊富な実績を資料を基に丁寧に、時には当時支給されたシルバーカーを「マイカーに乗ってき来た」と自慢した人がいたなどのエピソードも交え、ユーモラスに紹介しました。
実態を基に
行動が強み
神事務局長は、「路上生活者支援の活動に特徴づけられるように、私たちの運動の強みは事実と実態に基づき行動し、行政に働きかけ、変えていくこと。そのことは『いのちのとりで裁判』で各種の取材に対して実名を出して告発する原告・当事者の勇気が無くてはなしえない。当事者主体の運動にある」と強調しました。
講演後、感想が寄せられました。
「教員時代に赴任先で極貧の子どもたちの家庭を訪問し親を説得して生活保護の集団申請を行った」(八戸)。「県内各地から神さんを求める相談が多く、神さんが地域に出ていけるよう事務所内を切りもりした」(青森)。「教職を退職し夫婦で生健会運動に身を投じてきた。大病を患い不安は多いが今後も頑張る」(むつ)。「人助けをして自分が豊かに成長できたという講演の内容に心揺さぶられ、これからの生き方を考えさせられた」(むつ)。「よく準備された資料と豊富な経験に基づいた説得力にあふれた話だった。『そんな制度はない』という役所の態度には、『なかったら作ればいい』と踏み込む力強さ。生健会だからこそできる運動スタイル」(むつ)。
青生連 創立当時と
その後の動き
1964(昭和39)年11月12、13日、「生活と健康を守る会東北ブロック会議」が61人の参加で開催され、決議に基づき青森市と交渉。同年の12月18日、80人の参加で青生連が結成される。当時の生活保護費の1日平均の飲食費は青森市で72円で野犬なみ。
65(昭和40)年2月17日、18日、青森市内に「人間裁判」朝日訴訟の行進団が到着し参加。
(2025年9月28日号「守る新聞」)