「本当にうれしい」10年来の要求実現
府交渉で訴えスロープ拡張
大阪 堺市
堺市生活と健康を守る会は、毎年行われている、全大阪生活と健康を守る会連合会の大阪府との交渉に参加しています。2023年1月の交渉では公営住宅のスロープについて要求を訴え、ついに今年、スロープ拡張の工事があり、要求が実現しました。堺市生健会の久原紅事務局長からの報告です。
利用困難なスロープ
2023年1月の大阪府との交渉のさいに、堺市生活と健康を守る会城山台班の松元保子さんは、用意してきた拡大写真パネルを示しながら「城山台住宅(府営)は福祉住宅で、車いすの人も多く住んでいるが、スロープが狭く、電動車いすや大きめの車いすは利用できない。何とかしてほしいので、現地に来て見てほしい」と要望しました。
府の職員は「しっかりと対応していきたい」と回答し、個別に聞き取りがありました。
現地調査で要望
今年になり、職員から「4月18日に行きます」と事務局に電話がありました。
当日は住人8人ほどが集まり、職員が「スロープのことで、要望があったので来た」と説明すると、電動車いすの人は「知り合いのとこに行きたいが、スロープが狭くて行けない」など、次から次へと要望がだされました。
職員は「一定のことが決まれば、生健会に連絡する」と話しました。
また、松元さんは集まった人に「生活と健康を守る会は、生活のこと、健康のこと、何でも相談できるよ」と会の紹介もしました。
5か月後の9月末に事務局に「長らくかかったが、工事が完了した」とうれしい連絡がありました。
松元さんは「住民の皆さん、とても喜んでいる。苦労していた車いすの移動が楽になったと言う人が多く、車いすを諦めていた人も、利用できると喜んでいる。私自身、諦めていた3輪の自転車の購入も考えている。10年来、管理事務所にスロープに対する要望を訴えてきて、今回もダメかもと諦めていたので、本当にうれしい。大生連の交渉に感謝している」と言っていました。
大生連は毎年、大阪府などに対して予算要望書を提出し、交渉を行っています。この交渉で訴えたことが、要求の実現につながりました。
(2025年11月23日号「守る新聞」)